2012年3月23日金曜日

肝臓がん最新治療

前立腺がんの発生
がんは、前立腺の細胞が正常の細胞増殖機能を失い、無秩序に自己増殖することにより発生します。最近、遺伝子の異常が原因といわれていますが、正常細胞がなぜがん化するのかまだ十分に解明されていないのが現状です。がんは周囲の正常組織や器官を破壊して増殖し、他の臓器に拡がり腫瘤(しゅりゅう)を形成します。他の臓器にがんが拡がることを転移と呼びます。前立腺がんが、よく転移する臓器としてリンパ節と骨があげられます。
前立腺がんとラテントがん
前立腺がんは、年をとることによって多くなるがんの代表です。前立腺がんの中には比較的進行がゆっくりしており、寿命に影響を来さないであろうと考えられるがんも存在します。もともと前立腺がんは欧米に多い病気ですが、実はこのようなおとなしいがんに関しては欧米でも日本でも地域差はないといわれています。他の原因で死亡した男性の前立腺を調べてみると日本人でも70歳を超えると2~3割、80歳を超えると実に3~4割に前立腺がんが発生しているとされています(このようながんをラテントがんと呼んでいます)。このような高齢者に発生する前立腺がんの25%から半数程度はおそらく寿命に影響を及ぼさないがんと考えられています。がんの中にもこのような生命に異常を来す可能性の低い場合もあるということです。一方で悪性度の高いがんは時間の経過とともに進行し、臨床的に診断されるようになります。この頻度には人種差があり、米国黒人ではもっとも頻度が高く、次に白人が高いとされています。
前立腺がんの原因と予防
前立腺がんの確立したリスク要因は、年齢(高齢者)、人種(黒人)、前立腺がん家族歴とされています。動物実験などから、アンドロゲンが前立腺がん発生に重要な役割を果たしているのではないかと考えられてきましたが、現在のところ、疫学研究ではこの仮説に一致する結果は得られていません。最近では、IGF-1によってリスクが高くなる可能性が指摘されています。

食事?栄養素に関しても、現状では確立された要因はありませんが、リスク要因として脂質、乳製品、カルシウム、予防要因として野菜?果物、カロテノイド(なかでもリコペン)、ビタミンE、セレン、ビタミンD、イソフラボンなどが候補に挙げられています。喫煙、体格、アルコール、身体活動についても、関連の可能性が探られています。
2.症状
他のがんと同じように早期の前立腺がんに特有の症状はありません。あるとしてもその多くは前立腺肥大症に伴う症状です。具体的には排尿困難(尿が出にくい)、頻尿(尿の回数が多い)、残尿感(排尿後、尿が出切らないで残った感じがする)、夜間多尿、尿意切迫(尿意を感じるとトイレに行くまでに排尿を我慢できない状態)、下腹部不快感などです。このような症状があり、たまたま病院を受診した際に前立腺がんの検診が併せて施行され、検査の結果、前立腺がんが発見されることがほとんどです。また前立腺がんが進行しても転移がない場合の症状は前立腺肥大症と大差はありません。

前立腺がんは進行すると骨に転移しやすいがんです。前立腺自体の症状はなく、たまたま腰痛などで骨の検査をうけ、前立腺がんが発見されることもあります。また肺転移によって発見されることもあります。

3.診断
PSA検査
前立腺がんの診断に関して、最も重要なのは前立腺特異抗原(PSAピーエスエー)とよばれる腫瘍マーカーの採血です。PSAはとても敏感な腫瘍マーカーであり、基本的に前立腺の異常のみを検知します。PSA値の測定は前立腺がんの早期発見に必須の項目です。ただPSA値が異常であれば、そのすべてががんになるというわけではありませんし、逆にPSA値が正常の場合でも前立腺がんが発生していないということにもなりません。あくまで、前立腺がんを発見するきっかけとなるひとつの指標です。PSAの測定法にはさまざまありますが、よく使われているタンデムR法では4~10ng/mlがいわゆる「グレーゾーン」といわれており、その場合には25~30%にがんが発見されます。ただし4ng/ml以下でも前立腺がんが発見されることもあります。PSA値が10ng/mlを超える場合には50~80%にがんが発見されます。100ng/mlを超える場合には前立腺がんが強く疑われ、さらには転移も疑われます。

PSA検査は前立腺がんのスクリーニング検査としてはもっとも有用と考えられています。検診としてPSA検査を受けて頂く場合、PSA値が正常値以下であった場合の再検診の時期は、PSA値が1.1 ng/ml~正常値以下では年1回、1.0 ng/ml以下では3年ごとが推奨されています。(前立腺癌診療ガイドライン 2006年版 日本泌尿器科学会編 金原出板)
PSA値に異常が認められる場合
PSA値に異常が認められる場合、専門医は肛門から指を挿入して前立腺の状態を確認する直腸診、あるいは肛門から専用の超音波器具を挿入する経直腸的前立腺超音波を行い前立腺がんの疑いがあるか検討します。
確定診断のための前立腺生検
PSA値あるいは直腸診、経直腸的前立腺超音波検査により前立腺がんの疑いがある場合、年齢も考慮しながら最終的な診断を行うために前立腺生検が実施されます。近年では超音波をガイドにして前立腺を描出しておき、細い針で前立腺を刺し、6ヵ所かそれ以上から組織を採取する「系統的生検」が一般的です。これは画像で異常がない場所からも前立腺がんが発見されることが多々あり、診断率を高めるためにある程度の本数が必要だからです。
グリーソンスコアー
顕微鏡検査で前立腺がんと診断された場合、前立腺がんは腫瘍の悪性度をグリーソンスコアーとよばれる病理学上の分類を使用して表現します。これはがんの悪性度を5段階に評価するものです。「1」が最もおとなしいがんで、「5」が最も悪いがんを意味します。前立腺がんの多くは、複数の、悪性度の異なる成分を有しているため、最も多い成分と次に多い成分を足し算してスコアー化します。これがグリーソンスコアーです。たとえば最も多い成分が「3」で次に多い成分が「4」の場合、「3」+「4」=「7」と評価されます。グリーソンスコアーの解釈ではスコアーが「6」か、それ以下は性質のおとなしいがん、「7」は前立腺がんの中で最も多いパターンで中くらいの悪性度、「8」~「10」は悪性度の高いがんと理解されます。この分類は治療法を考えるうえでとても大切です。
画像診断
前立腺がんと診断された場合、病気の広がりを確認するため、(CT、身体をエックス線で断面を調べる方法)あるいは、(MRI、強い磁場の中で生ずる電磁波をコンピューターでとらえて断面像を得る方法)、骨シンチグラム(アイソトープの静注によって骨転移の有無を調べる方法)が施行されます。これらにより局所での進行の程度、リンパ節転移、あるいは骨転移の有無を確認します。

CTはリンパ節転移やがんの周辺への進展の有無を確認するために施行されます。MRIでは前立腺内でがんが存在している場所や前立腺内にがんがとどまっているか、あるいは前立腺外への進展がないか、精嚢への浸潤がないか、など特に治療として手術療法が考慮される場合には有用な情報が得られます。ただ全例に必要というわけではなく、専門医は状況を判断して必要な場合にどちらか、あるいは両方の検査を指示します。

骨シンチでは骨に異常がある場合には集積が強く描出されます。集積の度合いやそのかたよりなどにより骨転移があるかどうかを判定します。

4.病期(ステ-ジ)
触診所見、画像診断の結果などから前立腺がんの病期は決定されますが、前立腺がんの分類は複雑です。これは前立腺肥大症として手術が行われ、その結果、前立腺がんが認められた場合も含めて分類するためです。またPSA検査の普及にともない、触診あるいは画像検査などで特別がんを疑う所見がなかったにもかかわらず、PSA値の異常を認めたため生検を施行し、その結果がんを認めた場合をどのように分類するかということが必要となりました。

現在の分類では、前立腺がんを疑って検査を受けると、T1c以上の病期と分類され、前立腺がんを疑わず結果的に前立腺がんが発見された場合にはT1a.bと分類されます。PSA値の異常のみで生検を実施し、がんが検出された場合はT1cと分類されます。T2以上は触診、あるいは画像で異常があった場合の分類となります。

ともいうべき器官でもあります。乳房には乳腺と呼ばれる腺組織と周囲の脂肪組織が存在します。乳腺組織は15から20の「腺葉」に、各腺葉は「小葉」と呼ばれる部分に枝分かれし、小葉は乳汁を分泌する小さな「腺房」が集まってできています。各腺葉には乳管と呼ばれる細い管が1本ずつ出ていて、小葉や腺房と連絡しあいながら乳頭(乳首)に到達します。
乳癌はこの乳腺を構成している乳管や小葉の内腔の細胞から発生して、しだいに乳管や小葉を越えて増大していきます。癌細胞が乳管の中や小葉の中にとどまっているものを非浸潤癌、乳管や小葉を越えて外に出ているものを浸潤癌とよびます。この他癌が乳頭で湿疹様に広るパジェット病があります。この乳癌についてこれから説明していきます。

1. 2. 乳癌の疑いと言われた方へ   

A乳癌が疑われる契機
 乳癌が疑われる契機としては、乳房にしこりがあるという症状が大半です。それから、乳頭から分泌物がでる場合、そして最近では乳癌検診によって異常を指摘される場合も増えてきています。ただしこのような症状があるから必ず乳癌ということではなく、良性疾患が原因であることも少なくありません。良性の場合は多くの場合経過観察のみで治療対象とはなりません。ですからこのような症状があった場合には、あるいは検診で精査を指示された場合には、必要以上に深刻にならずに、まず専門医の診察を受け、適切な診断処置をうけるようにしてください。尚、乳房の痛みを訴えて来院される方も多くみられます。痛みそのものは一般には乳癌とは無関係であり、乳腺症とよばれる乳腺の変化に伴う症状であることがほとんどです。

 乳癌は内臓の癌と違いからだの表面にできますので、視触診(目でみる、手で触ってみる)によってもある程度診断がつきます。さらにマンモグラフィーというレントゲン検査、乳腺の超音波検査も通常行います。これらの検査は簡便であまり苦痛を伴いません。(マンモグラフィーは、乳房をはさみこんでレントゲンをとるとき多少痛みますが、強い痛みではありません。)また乳頭から分泌液がでるタイプの方には乳管造影検査(乳頭の分泌液のでる穴から造影剤を注入してレントゲンをとる)や乳管鏡検査(分泌のある穴から細いカメラを挿入して乳管の中を直に観察する)を行います。これらの検査は多少の痛みを伴いますが、正確な診断のために必要な検査です。乳腺のCTやMRI検査を行うこともありますがこれはむしろ乳癌と診断されたあとの拡がりを把握するためにおこなうことが多く、診断のために必ず必要というわけではありません。

C組織検査?細胞検査 
 さてこれらの検査で乳癌が疑われる場合、必ず細胞診あるいは組織診とよばれる検査を行い顕微鏡でみて癌細胞が存在することを確認しなければなりません。細胞診とは、注射器をしこりに刺して吸引することによって病変部分の細胞を採取する検査です。通常診察に引き続きその場で行います。痛みは伴いますが数秒でおわります。多くの場合はこの検査によって乳癌の診断を得ることができます。
組織診断は細胞診で確定診断が困難な場合に行います。針生検と摘出生検にわかれます。針生検は注射器の針よりも太めの針を用いて病変部位に針を刺し病変部分を採取する検査です。この検査は局所麻酔が必要ですが、麻酔後の痛みはありません。通常診察室にて行います。時間は、採取する量にもよりますが、数分から数十分かかります。また最近は針生検でも専用の吸引式の装置を用いて行うことがあります。この方が多くの組織を採取でき確実な診断ができます。毎週金曜日にこの検査を行っております。所要時間は約1時間で、検査後問題がなければ帰って頂けます。どちらの方法をとるかは担当医師の判断によります。
摘出生検は侵襲のある検査ですが最も確実に診断を得ることができます。細胞診や針生検にてどうしても診断がつかない場合に行います。当院では毎週月曜日の午前中に手術場で局所麻酔下で行っています。時間は約1時間前後です。

2. 3. 乳癌の特徴   

A他の癌との比較 
乳癌といってもさまざまなケースがあり、タチの良いものも悪いものもあります。一般的には乳癌は他の臓器の癌と比較してタチがよいとされています。その理由は、①発育進行が他の癌と比べて緩やかなことが多い、②適切な治療によって多くの場合根治可能である、③残念ながら進行している場合や再発をきたし根治が困難であっても、症状に応じた有効な治療手段があることなどがあげられます。その結果5年生存率(罹患後5年後に生存している確率)10年生存率は他癌と比べて良好です。
また乳癌は世界的な規模で研究が進んでいる癌のひとつであり、新しい薬や治療手段が開発されています。当院でもこのような治療の開発に積極的であり、つねにより有効な治療、有益な治療に取り組んでいます。

B乳癌は増えているのか 
 日本における乳癌の頻度は増加の一途をたどっており、現在1年間に約3万6千人の方が乳癌と診断されています(1999年全国調査)。罹患率は全国ででは大腸癌についで第2位、大阪で
は第1位です。また乳癌による死亡も現在日本の女性の癌による死亡の第4位(大阪では第5位)にあたります。検診による早期乳癌の診断率の向上や、食生活などの生活の欧米化、晩婚に伴う初産年齢の上昇などが原因と考えられています。
3. 4. 乳癌の症状 乳癌が疑われる契機のところに記したように、乳癌の主な症状は乳房のしこりです。痛みに関しては通常は伴いません。乳癌の方で痛みがある場合、併存する乳腺症によることが多と
えられます。したがって痛みがある、あるいは痛みが出てきたということが、乳癌が進行しているということを意味しません。しこりの大きさは病状とある程度関係します(一番重要な因子ではありませんが)。通常短期間で(例えば診断がついてから入院待ちの間に)急速に増大するこ
とは考えにくいですが、何ヶ月あるいは何年も無治療で放置すればしこりは大きくなり、外からみても異常が判るくらいになります。また潰瘍といって、乳癌細胞が皮膚を破って外に露出し、浸出液が生じ、悪臭や出血をともなうようになることもあります。
しこりをつくらないタイプの乳癌もあります。その場合レントゲンでのみ異常陰影としてわかる場合と、乳首から血性の分泌液がでる場合とがあります。このような場合、しばしば診断に難渋することがあります。一般にこのようなタイプの乳癌はタチが良いことが多く、どうしても
診断が困難な場合はやむを得ず厳重に経過観察のみをすることになります。
また特殊なタイプの乳癌でパジェット病という乳癌があります。これは乳首を中心に湿疹様の病変が拡がる病期です。
その他、稀ですが転移病巣から乳癌がわかる場合があります。代表的な例はわきのリンパ節がはれてくる場合です。他臓器の癌や悪性リンパ腫など外の疾患でもこのような事はありますが、
乳癌はわきのリンパ節へは比較的転移をきたしやすいので、注意が必要です。

肝臓がん最新治療

乳癌を治療せず放置した場合、しこりが大きくなるばかりでなく、周囲の組織に広がり、リンパ管を通ってわきのリンパ節や首のリンパ節、さらには血管を通って肺、骨、肝臓などの

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臓器へ転移して増殖し命を脅かすことになります。
4. 5. 乳癌の広がり(病期) 

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乳癌の広がりを表す方法として大きく4段階にわける方法がとられます。詳しく説明すると
専門的になります。大体の目安としては、しこりの大きさが2cmまでのものは1期、2cmを超

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えて5cmまでのものは2期、5cmをこえるか、乳房の皮膚に変化のあるものは3期、乳腺以外の臓器に転移があるものは4期となります。多くの乳癌は第2期です。図に現在の日本における乳癌の病期分類を示します。

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前立腺がんの統計
年齢別にみた前立腺がんの罹患(りかん)率は、65歳以上で増加します。罹患率の年次推移

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は、1975年以降増加していますが、その理由の1つは、による診断方法の普及によるものです。この方法によって、従来の直腸指診では困難であった早期のがんが発見されるようにな

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りました。死亡率の年次推移は、1950年代後半から90年代後半まで増加し、その後横ばい状態です。

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日本人の罹患率は、欧米諸国およびアメリカの日系移民より低く、欧米諸国の中ではアメリカ黒人の罹患率が最も高い傾向があります。


2012年3月19日月曜日

抗がん剤肝臓

●扁桃肥大の治療
 イビキの原因の一つにもなっている肥大した口蓋扁桃を縮小させることが出来ます。従来、扁桃肥大がある場合にはイビキの手術として口蓋扁桃摘出手術を含めた咽頭形成手術UPPPが適応とされ、入院手術が必要でした。確実な咽頭拡大には勿論UPPPの手術的価値は大きいものですが、扁桃肥大が主要因のイビキの治療には手術侵襲の大きいUPPPではなく、ラジオ波凝固治療で扁桃を縮小させるだけでも咽頭腔を拡げることが出来ます。ラジオ波凝固治療法は、口蓋扁桃肥大や慢性扁桃炎あるいは舌扁桃肥大が原因となっている咽喉頭異常感症の治療にも応用することが出来ます。(扁桃肥大のRFITT-1,-2)
●炎症を繰り返す慢性扁桃炎や腺窩性(陰窩性)扁桃炎に対する適応
 通常の手術手技による口蓋扁桃摘出手術には少なくないリスクが伴いますが、コブレーターやセロンによる扁桃のラジオ波凝固治療は、慢性炎症を起こしている口蓋扁桃のボリュームをより安全に減少させることが出来ます。また、扁桃はそれほど腫れていなくても口蓋扁桃の腺窩あるいは陰窩というくぼみの中にたまる膿汁と膿栓によって生じる口臭やのどの不快感(咽喉頭異常感症)に対して、腺窩を含めて口蓋扁桃全体をラジオ波凝固治療によって縮小させることが出来ます。
●イビキの治療あるいはイビキの咽頭形成手術の補助として
 肥厚した軟口蓋や口蓋垂を縮小させることによって、咽頭腔を拡大することが出来ます。また、舌扁桃肥大などで舌根部が肥大しているため、睡眠中に舌の付け根がのどを塞いで気道が狭くなるために起こっているイビキのケースにもラジオ波凝固治療は舌扁桃と舌根部の縮小手術(舌根肥大のRFITT-1,-2) として応用できます。コブレーターやセロンなどのラジオ波治療機器を用いる咽頭形成手術( CAUP: Coblation Assisited Upper Airway Procederes, RAUP: Radiofrequency-Assisted Uvulopalatoplasty )も、レーザーを用いる咽頭形成手術(LAUP)と共にイビキに有効な手術方法です。(軟口蓋のRFITT-1,-2)
●鼻閉の改善のために(→下鼻甲介のラジオ波凝固治療の実際、手術図)
 アレルギー性鼻炎や肥厚性鼻炎に対して、レーザー治療を繰り返しても鼻閉(鼻づまり)の改善が悪い場合、ラジオ波凝固治療によってレーザーよりも効果的に永続性を持たせて肥大した下鼻甲介を縮小させることが出来ます。ラジオ波を用いた下鼻甲介の減量手術は、外来で短時間で簡便に、安全に施行できる理想的な手術法と考えられます。レーザー治療を繰り返した後にも残る下鼻甲介の肥大に対してはレーザー治療と殆ど変わることのない術前処置と費用でラジオ波凝固治療を受けていただけます。
 また、慢性副鼻腔炎で鼻茸が鼻腔を閉塞しているようなケースにも、外来治療としてラジオ波凝固治療を適応して鼻茸を凝固縮小させることが出来ます。
【ラジオ波凝固治療器】質問A:口臭とのどの不快感
 いつもノドが気になっていて何かすっきりとする方法はないかと思っている時に「扁桃腺と口臭」という記事を読んで、自分でも思い当たる節があったのと、膿栓のようなものがある場合は唾液を飲み込んでもなんとなく鼻に抜けて不快感があり、気になっておりました。最近は年に1度くらいですが、風邪を引くと38度から39度の熱が出ることもあります。しかしながら、扁桃腺の摘出手術はなにやら大変そうだし、そこまで事が重要ではないかもしれないと思っています。そこで、以下質問をさせて頂きたいと思います。
1) 扁桃のラジオ波凝固治療にかかる時間と費用
 入院の必要はあるのか?一回で終わるのか?全身麻酔などは必要か?
2) 扁桃のラジオ波凝固治療後の効果期間
 とりあえず、一度治療して、またある程度の期間を経ると戻るのか?
3) 扁桃のラジオ波凝固手術とレーザー手術の違い、治療効果期間
を教えていただきたく、お願い申し上げます。
質問B:のどの違和感とラジオ波凝固治療
 私は扁桃腺に特に弊害は無く、いびきもひどくはありません。しかし扁桃腺がかなり大きく、普段も喉に当たって気になるときがあるので扁桃腺を切除しようとして大学病院で見てもらったところ、扁桃腺は確かに大きいけれど全く異常は無いので切る必要は無いが気になるならば手術もできますとのことでした。ラジオ波凝固治療で縮小させることができればと思います。
1) ラジオ波凝固治療のために入院は必要でしょうか?
手術は入院を必要とせず、通院で良いというのはとても魅力的です。もしも手術を受けたいと思うのであれば、一度そちらにお伺いして診察してもらってからとなるのでしょうか?
2) 費用はどのくらい掛かりますでしょうか?扁桃の大きさによっても違うのでしょうか?もしくは症状によっても違うのでしょうか?
3) 治療のあとすぐ普通に生活できるのでしょうか?
以上よろしくお願いします。
質問C:扁桃腺のくぼみにいつも何かが詰まっています
 扁桃腺のくぼみにいつも異物が詰まっています。今年の4月ごろ風邪をこじらせて1ヶ月ぐらい声が出なくなり、声が出るようになった5月ごろから現在までずっと扁桃腺に何かがくっついているような咽喉が詰まっているような感じが続きます。時々、黄色くて臭いトウモロコシの粒のようなものが自然に出ます。そうするとしばらくはすっきりするのですが、また、咽喉が詰まったような感じや、扁桃腺になにかがくっついている不快感が続きます。時には息苦しく感じることもあります。近所の耳鼻咽喉科で見てもらったところ、うがいをすればよいとのことであまり丁寧に診察してもらえませんでした。このまま放置しておいて治癒するものなのでしょうか。
質問D:扁桃肥大と習慣性扁桃炎
 扁桃腺が肥大していて、最近では年に最低3回は炎症を起こしています。特に冬は毎年で、インフルエンザがはやる前に切除したいと考えています。医師のすすめで大学病院で切るか、そちらのようなレーザーを専門に扱っているような病院でやるか、検討しています。緊急にやらなくてはいけない手術ではないので出来るだけ仕事を休まず、安くやりたいと思っています。もちろん大きさや状態にもよると思いますが、どの程度の通院で出来るのか、日数や費用を教えて下さい。又、お話を聞きに行くのに、土曜日しか行けないのですが混みますか?教えて下さい。宜しくお願いします。
質問E:口蓋扁桃のラジオ波凝固治療に関する質問
 いつもお世話になっています。先日は、診察ありがとうございました。私は来月、口蓋扁桃のラジオ波凝固手術を予約させていただきました、患者の??です。扁桃のラジオ波凝固治療についての質問を幾つかさせていただきます。
1) 手術の方法について解説をお願いします。
2) 手術の危険度はどうなのでしょうか?
3) 手術の痛みはどれほどでしょうか?
4) 手術後の患者の痛みは何時間位続きますか?
5) 出血はありますか?また、手術後の出血は続きますか?
6) 患者は、手術後食事や水等はいつ頃からとれるでしょうか?
7) 手術後は口内炎の大きいのができるようなものと聞きましたが、どの位の大きさでしょうか?また、そのようになった場合の対処法や注意事項。
8) 術前、術後の注意事項などがあれば、お願いします。
9) 扁桃腺の全摘出より軽くすむそうですが、摘出手術との比較や違いを教えて下さい
 手術を決めた後に、自分が手術の事を全然理解していないことに気がつきました。会社や家族にも説明出来ないでいます。ご面倒ですが、よろしくお願いします。

まとめの回答
 黄色や白色の臭いがする粒々は、口蓋扁桃の腺窩あるいは陰窩と呼ばれる「くぼみ」に貯まってくる膿栓というものです。長い年月のうちには扁桃は萎縮してゆき、それにつれて扁桃の腺窩も浅くなり膿栓は少なくなることが期待できますが、すぐに無くなるというものではありません。口蓋扁桃の膿栓は実際には健康上の害になることは殆どないと考えられます。嫌な口臭や咽喉頭異常感症の原因として咽頭の不快感をもたらすことが主な症状です。耳鼻咽喉科では、腺窩に貯まる膿栓を専用の器具で吸引除去したり、腺窩洗浄という処置をしたりといった保存的治療を繰り返して行う外来治療が行われます。陰窩洗浄は耳鼻咽喉科処置の苦手な人や咽頭反射の強い方には向きませんから、そのような場合にはよくうがいをするといった自己管理で対応することになります。扁桃は大きくて呼吸の障害になってイビキの原因になっていたり、咽頭の異常感症が続いたり、膿栓で口臭が気になる方などでは、入院して扁桃を全摘出する手術あるいは外来での高周波凝固やラジオ波凝固による口蓋扁桃を縮小あるいは部分切除する治療などが社会的適応として行われます。
 扁桃に電気凝固を応用する治療はリンク集に掲載した勝田耳鼻咽喉科の志井田先生により詳説されています。その一つの方法として当院では新しく開発されたラジオ波凝固治療機器であるコブレーターCoblatorやセロンCelonによるラジオ波凝固治療を行っています。ラジオ波凝固は基本的には特別新しい治療法ではなく、これまでの高周波電気凝固治療とほぼ同質のものですが、発生する熱が比較的低温で作用し、周辺組織への熱凝固?変性の度合いが穏やかなものになっています。
 手術はラジオ波凝固治療装置を用い、付属する何種類かの電極端子を使って行います。電極端子は大きく分けて2種類あり、その一つは口蓋扁桃に刺入してラジオ波熱凝固するものと、もう一つは表層処置用で口蓋扁桃の表面から扁桃組織をラジオ波凝固?蒸散するものです。つまり、口蓋扁桃の内部から凝固?縮小させる方法と、表面から扁桃を凝固?削除してゆく方法を併用します。
 扁桃のラジオ波凝固治療に際し、適切な手術方法が行われる限りにおいて、その手術の危険度は非常に低いと考えています。しかし全ての医療行為において言えることですが、全く安全な手術というものはありません。塗布麻酔と同時に、少量ですが局所麻酔の注射も施行しますから麻酔に付随した危険も皆無ではありません。また、いくら安全といっても電気凝固治療で手術部位より外れた危険部位を焼灼してしまうような不測の出来事も、幸いにしてそのようなケースはこれまでに未だ経験していませんが、今後絶対無いと言うことは出来ません。治療は常に慎重に行うということと、少しでも安全性に疑問がある場合には手術は中止するということにつきます。
 術後の痛みは個人差が大きいのですが、扁桃炎を起こしたときと同じ位と考えていただいております。手術後4~5日、特に最初の2~3日間はのどの痛みが強いことがあります。扁桃のほぼ全体を凝固?焼灼しますから、その大きさの口内炎が出来るのと同じと考えられますが、扁桃の炎症は口の中によくできる痛みの強いアフタ性口内炎よりは遙かに痛くはありません。術後には感染予防と炎症を抑えるために抗生物質や消炎鎮痛剤等を内服し、うがいを励行していただき、手術当日から軟らかい食事をとっていただきます。翌日からの日常生活や業務は通常通りに行っていただけますが、1~2週間経過して創治癒の過程で術後創よりの後出血のケースがあります(2007年6月の時点で手術531件中3例0.6%に術後後期出血がありました)ので、少なくとも術後2週間は無理な行動は控えて出来るだけ安静をとるようにしてください。たばこは傷の治りを悪くし、痛みを増す原因になりますから厳禁です。食事も硬いものや刺激物は控えて下さい。術後の食事や諸注意は別項で説明していますイビキ手術の術後の諸注意に準じて行って下さるとよいでしょう。
 手術に際して出血は殆どありません。ラジオ波凝固治療は口蓋扁桃の部分切除手術を行う形になります。口蓋扁桃全摘出手術に比べると、入院しなくて出来ること、手術中や手術後の出血が殆ど無く安全度が高いこと、術後の痛みも短く軽く済むこと、全摘出することによる長く続くことのある喉の違和感やひきつれ感などが無いこと等の多くの利点があります。しかし、口蓋扁桃を全部摘出するわけではないので残存する扁桃の炎症は起こり得ますから炎症予防に対する効果が全摘出に比較して劣ること、一回の凝固治療で治療効果が少ないときには繰り返す必要があることが欠点ですが、そのような場合でも、外来治療として危険無く繰り返してゆけます。レーザーは高温が発生する危険性から、外来での扁桃切除手術にレーザーを用いるメリットはあまりありません。扁桃の外来治療には電気凝固治療ことに比較的低温で処置できるラジオ波凝固が向いています。
 また扁桃自体は大きくない埋没型の扁桃でも、その扁桃の陰窩に膿栓が溜まりやすいという状態を改善するためにラジオ波治療は行われます。手術手技は扁桃肥大の場合と同じで、埋没している扁桃自体と扁桃の表面を出来るだけ縮小させ、陰窩の窪みを浅くして開口部を拡げることによって膿栓が溜まりにくくすることが出来ます。
 扁桃切除手術は片方ずつを1ヶ月以上の治療間隔をおいて施行しています。ラジオ波凝固はその効果が3~6週かかって、じっくり出てくる治療法です。一側を治療後に充分な間隔をおいて、治療した側の扁桃の縮小効果判定をしてから反対側を治療するようにしています。欧米では両側同時に行っているケースが多いようですが、急を要する疾患ではありませんから、少し期間を要しても出来るだけ安全性を重視し、身体の負担を少なく施行する方法がよいだろうと考えています。質問A:口臭とのどの不快感
 いつもノドが気になっていて何かすっきりとする方法はないかと思っている時に「扁桃腺と口臭」という記事を読んで、自分でも思い当たる節があったのと、膿栓のようなものがある場合は唾液を飲み込んでもなんとなく鼻に抜けて不快感があり、気になっておりました。最近は年に1度くらいですが、風邪を引くと38度から39度の熱が出ることもあります。しかしながら、扁桃腺の摘出手術はなにやら大変そうだし、そこまで事が重要ではないかもしれないと思っています。そこで、以下質問をさせて頂きたいと思います。
1) 扁桃のラジオ波凝固治療にかかる時間と費用
 入院の必要はあるのか?一回で終わるのか?全身麻酔などは必要か?
2) 扁桃のラジオ波凝固治療後の効果期間
 とりあえず、一度治療して、またある程度の期間を経ると戻るのか?
3) 扁桃のラジオ波凝固手術とレーザー手術の違い、治療効果期間
を教えていただきたく、お願い申し上げます。
質問B:のどの違和感とラジオ波凝固治療
 私は扁桃腺に特に弊害は無く、いびきもひどくはありません。しかし扁桃腺がかなり大きく、普段も喉に当たって気になるときがあるので扁桃腺を切除しようとして大学病院で見てもらったところ、扁桃腺は確かに大きいけれど全く異常は無いので切る必要は無いが気になるならば手術もできますとのことでした。ラジオ波凝固治療で縮小させることができればと思います。
1) ラジオ波凝固治療のために入院は必要でしょうか?
手術は入院を必要とせず、通院で良いというのはとても魅力的です。もしも手術を受けたいと思うのであれば、一度そちらにお伺いして診察してもらってからとなるのでしょうか?
2) 費用はどのくらい掛かりますでしょうか?扁桃の大きさによっても違うのでしょうか?もしくは症状によっても違うのでしょうか?
3) 治療のあとすぐ普通に生活できるのでしょうか?
以上よろしくお願いします。
質問C:扁桃腺のくぼみにいつも何かが詰まっています
 扁桃腺のくぼみにいつも異物が詰まっています。今年の4月ごろ風邪をこじらせて1ヶ月ぐらい声が出なくなり、声が出るようになった5月ごろから現在までずっと扁桃腺に何かがくっついているような咽喉が詰まっているような感じが続きます。時々、黄色くて臭いトウモロコシの粒のようなものが自然に出ます。そうするとしばらくはすっきりするのですが、また、咽喉が詰まったような感じや、扁桃腺になにかがくっついている不快感が続きます。時には息苦しく感じることもあります。近所の耳鼻咽喉科で見てもらったところ、うがいをすればよいとのことであまり丁寧に診察してもらえませんでした。このまま放置しておいて治癒するものなのでしょうか。
質問D:扁桃肥大と習慣性扁桃炎
 扁桃腺が肥大していて、最近では年に最低3回は炎症を起こしています。特に冬は毎年で、インフルエンザがはやる前に切除したいと考えています。医師のすすめで大学病院で切るか、そちらのようなレーザーを専門に扱っているような病院でやるか、検討しています。緊急にやらなくてはいけない手術ではないので出来るだけ仕事を休まず、安くやりたいと思っています。もちろん大きさや状態にもよると思いますが、どの程度の通院で出来るのか、日数や費用を教えて下さい。又、お話を聞きに行くのに、土曜日しか行けないのですが混みますか?教えて下さい。宜しくお願いします。
質問E:口蓋扁桃のラジオ波凝固治療に関する質問
 いつもお世話になっています。先日は、診察ありがとうございました。私は来月、口蓋扁桃のラジオ波凝固手術を予約させていただきました、患者の??です。扁桃のラジオ波凝固治療についての質問を幾つかさせていただきます。
1) 手術の方法について解説をお願いします。
2) 手術の危険度はどうなのでしょうか?
3) 手術の痛みはどれほどでしょうか?
4) 手術後の患者の痛みは何時間位続きますか?
5) 出血はありますか?また、手術後の出血は続きますか?
6) 患者は、手術後食事や水等はいつ頃からとれるでしょうか?
7) 手術後は口内炎の大きいのができるようなものと聞きましたが、どの位の大きさでしょうか?また、そのようになった場合の対処法や注意事項。
8) 術前、術後の注意事項などがあれば、お願いします。
9) 扁桃腺の全摘出より軽くすむそうですが、摘出手術との比較や違いを教えて下さい
 手術を決めた後に、自分が手術の事を全然理解していないことに気がつきました。会社や家族にも説明出来ないでいます。ご面倒ですが、よろしくお願いします。

まとめの回答
 黄色や白色の臭いがする粒々は、口蓋扁桃の腺窩あるいは陰窩と呼ばれる「くぼみ」に貯まってくる膿栓というものです。長い年月のうちには扁桃は萎縮してゆき、それにつれて扁桃の腺窩も浅くなり膿栓は少なくなることが期待できますが、すぐに無くなるというものではありません。口蓋扁桃の膿栓は実際には健康上の害になることは殆どないと考えられます。嫌な口臭や咽喉頭異常感症の原因として咽頭の不快感をもたらすことが主な症状です。耳鼻咽喉科では、腺窩に貯まる膿栓を専用の器具で吸引除去したり、腺窩洗浄という処置をしたりといった保存的治療を繰り返して行う外来治療が行われます。陰窩洗浄は耳鼻咽喉科処置の苦手な人や咽頭反射の強い方には向きませんから、そのような場合にはよくうがいをするといった自己管理で対応することになります。扁桃は大きくて呼吸の障害になってイビキの原因になっていたり、咽頭の異常感症が続いたり、膿栓で口臭が気になる方などでは、入院して扁桃を全摘出する手術あるいは外来での高周波凝固やラジオ波凝固による口蓋扁桃を縮小あるいは部分切除する治療などが社会的適応として行われます。
 扁桃に電気凝固を応用する治療はリンク集に掲載した勝田耳鼻咽喉科の志井田先生により詳説されています。その一つの方法として当院では新しく開発されたラジオ波凝固治療機器であるコブレーターCoblatorやセロンCelonによるラジオ波凝固治療を行っています。ラジオ波凝固は基本的には特別新しい治療法ではなく、これまでの高周波電気凝固治療とほぼ同質のものですが、発生する熱が比較的低温で作用し、周辺組織への熱凝固?変性の度合いが穏やかなものになっています。
 手術はラジオ波凝固治療装置を用い、付属する何種類かの電極端子を使って行います。電極端子は大きく分けて2種類あり、その一つは口蓋扁桃に刺入してラジオ波熱凝固するものと、もう一つは表層処置用で口蓋扁桃の表面から扁桃組織をラジオ波凝固?蒸散するものです。つまり、口蓋扁桃の内部から凝固?縮小させる方法と、表面から扁桃を凝固?削除してゆく方法を併用します。
 扁桃のラジオ波凝固治療に際し、適切な手術方法が行われる限りにおいて、その手術の危険度は非常に低いと考えています。しかし全ての医療行為において言えることですが、全く安全な手術というものはありません。塗布麻酔と同時に、少量ですが局所麻酔の注射も施行しますから麻酔に付随した危険も皆無ではありません。また、いくら安全といっても電気凝固治療で手術部位より外れた危険部位を焼灼してしまうような不測の出来事も、幸いにしてそのようなケースはこれまでに未だ経験していませんが、今後絶対無いと言うことは出来ません。治療は常に慎重に行うということと、少しでも安全性に疑問がある場合には手術は中止するということにつきます。
 術後の痛みは個人差が大きいのですが、扁桃炎を起こしたときと同じ位と考えていただいております。手術後4~5日、特に最初の2~3日間はのどの痛みが強いことがあります。扁桃のほぼ全体を凝固?焼灼しますから、その大きさの口内炎が出来るのと同じと考えられますが、扁桃の炎症は口の中によくできる痛みの強いアフタ性口内炎よりは遙かに痛くはありません。術後には感染予防と炎症を抑えるために抗生物質や消炎鎮痛剤等を内服し、うがいを励行していただき、手術当日から軟らかい食事をとっていただきます。翌日からの日常生活や業務は通常通りに行っていただけますが、1~2週間経過して創治癒の過程で術後創よりの後出血のケースがあります(2007年6月の時点で手術531件中3例0.6%に術後後期出血がありました)ので、少なくとも術後2週間は無理な行動は控えて出来るだけ安静をとるようにしてください。たばこは傷の治りを悪くし、痛みを増す原因になりますから厳禁です。食事も硬いものや刺激物は控えて下さい。術後の食事や諸注意は別項で説明していますイビキ手術の術後の諸注意に準じて行って下さるとよいでしょう。
 手術に際して出血は殆どありません。ラジオ波凝固治療は口蓋扁桃の部分切除手術を行う形になります。口蓋扁桃全摘出手術に比べると、入院しなくて出来ること、手術中や手術後の出血が殆ど無く安全度が高いこと、術後の痛みも短く軽く済むこと、全摘出することによる長く続くことのある喉の違和感やひきつれ感などが無いこと等の多くの利点があります。しかし、口蓋扁桃を全部摘出するわけではないので残存する扁桃の炎症は起こり得ますから炎症予防に対する効果が全摘出に比較して劣ること、一回の凝固治療で治療効果が少ないときには繰り返す必要があることが欠点ですが、そのような場合でも、外来治療として危険無く繰り返してゆけます。レーザーは高温が発生する危険性から、外来での扁桃切除手術にレーザーを用いるメリットはあまりありません。扁桃の外来治療には電気凝固治療ことに比較的低温で処置できるラジオ波凝固が向いています。
 また扁桃自体は大きくない埋没型の扁桃でも、その扁桃の陰窩に膿栓が溜まりやすいという状態を改善するためにラジオ波治療は行われます。手術手技は扁桃肥大の場合と同じで、埋没している扁桃自体と扁桃の表面を出来るだけ縮小させ、陰窩の窪みを浅くして開口部を拡げることによって膿栓が溜まりにくくすることが出来ます。
 扁桃切除手術は片方ずつを1ヶ月以上の治療間隔をおいて施行しています。ラジオ波凝固はその効果が3~6週かかって、じっくり出てくる治療法です。一側を治療後に充分な間隔をおいて、治療した側の扁桃の縮小効果判定をしてから反対側を治療するようにしています。欧米では両側同時に行っているケースが多いようですが、急を要する疾患ではありませんから、少し期間を要しても出来るだけ安全性を重視し、身体の負担を少なく施行する方法がよいだろうと考えています。初診では手術治療の適応判断を行い、予約でラジオ波凝固治

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療を行っています。手術前には感染症、炎症性疾患、肝機能障害などの有無をチェックするために血液検査を受けておいていただきます。高血圧や糖尿病などの全身疾患のある方は主

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治医の先生に疾患の十分なコントロールをしていただいた上で手術を受けていただく必要があります。手術は平日の朝一番に行っています。当日朝は水分摂取はかまいませんが、絶食

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して来院していただきます。最初にゼリー状の麻酔薬でうがいをすることでウエッとなる咽頭反射をなくします。のどの反射が強い方はご自宅でうがいをする要領で、口を上手に開け

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る練習をしておいていただきます。麻酔薬のうがいで咽頭の表面麻酔ができたら、次に局所麻酔薬を扁桃の周囲に数ccのわずかな量ですが注射し、15分くらい待って手術時の疼痛を完

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全に無くしてからラジオ波凝固治療を行います。治療時間は10分くらいのものです。術後は特に処置することはありませんから通院は不要です。1ヶ月位で術後経過をみせていただく

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ようにお願いしています。肥大した扁桃の実質や深い腺窩の縮小効果が十分に得られていないような場合には再治療の予定を立てていただくことになります。繰り返すことによって扁

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桃の縮小効果はより良好になります。ラジオ波凝固により縮小した扁桃は炎症が続くことがない限り再増大することはありません。
 
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扁桃のラジオ波凝固治療は医療費用の項目で扁桃切除手術として示してあります。保険診療による3割負担の


2012年3月18日日曜日

肝臓がん抗がん剤

前立腺がんは主に高齢の男性にみられます。加齢とともに、前立腺は大きくなり尿道や膀胱の出口を塞ぎます。これにより排尿が困難になったり、性機能に支障をきたすことがあります。この状態を前立腺肥大症(BPH)といい、がんでなくても手術をして治さなくてはならないこともあります。前立腺肥大症あるいは前立腺にある他の問題による症状は、前立腺がんの症状と似ています。
前立腺がんを疑う症状として、尿線が細いおよび排尿の頻発があります。
前立腺がんによって、以下の症状や他の症状などがみられることがあります。他の状況によっても同じ症状がみられます。以下の症状がひとつでもみられたら医師の受診を勧めます:
middot;尿線が細いあるいは途絶している。
middot;排尿が頻発(とくに夜間)。
middot;排尿困難。
middot;排尿中の痛みあるいは灼熱感。
middot;血尿あるいは精液中に血液がみられる。
middot;腰背部、臀部あるいは骨盤部のしつこい痛み。
middot;痛みを伴う射精。
前立腺がんを発見し、診断するためには、前立腺の検査および血液検査が用いられます。
以下の試験や手法が用いられます:
直腸指診(DRE):
直腸の検査で、医師あるいは看護師が薄い手袋を着用して指を直腸に挿入し、しこりや異常な箇所がないかを調べます。
前立腺特異抗原(PSA)試験:
血液中のPSA濃度を測定する試験。PSAは前立腺でつくられる物質であり、前立腺がんの男性患者の血液中に多く分泌されます。前立腺に感染、炎症、あるいはBPH(がんではないが肥大した前立腺)がみられた場合、その男性のPSA濃度は高いこともあります。
経直腸的超音波検査:
指のサイズくらいのプローブを直腸に挿入し、前立腺を調べます。プローブは体内の組織や臓器に高エネルギーの超音波を流し、エコーをつくります。エコーは体内組織をソノグラムと呼ばれる像に変えます。経直腸的超音波検査は生検の際に用いられます。
生検:
細胞や組織を採取し、病理医が顕微鏡下で調べます。病理医は、がん細胞の有無を確認し、グリーソンの腫瘍分類で腫瘍のタイプを確定する目的で検体を調べます。グリーソンスコアは2~10まであり、腫瘍が拡がっている程度により分類します。数字が小さいほど腫瘍の拡がっている程度が低いです。前立腺がんの診断には2種類の生検があります:
経直腸的生検:
直腸を経由して前立腺に針を注入し、前立腺の組織検体を採取します。通常、経直腸的超音波検査を用いて行います。病理医が顕微鏡下でがん細胞があるか調べます。
経会陰的生検:
陰嚢と直腸の間の皮膚から針を注入し、前立腺の組織検体を採取します。病理医が顕微鏡下でがん細胞があるか調べます。
諸条件により予後(治癒の可能性)や治療法の選択が変わります。
予後(治癒の可能性)と治療法の選択は以下の条件により異なります。
middot;がんの病期(がんが前立腺の一部に影響を与えているか、前立腺全体に及んでいるか、あるいは身体の他の部位に拡がっているか)。
middot;患者さんの年齢、および全身状態。
middot;がんが初発か再発(再燃)かどうか。

前立腺がんと診断された場合、がん細胞が前立腺内にとどまっているか、あ
るいは体の他の部分まで拡がっているかを調べる目的で検査を行います。
がんが前立腺内にとどまっているか、あるいは体の他の部分まで拡がっているかをみる過程を「病期診断」といいます。病期診断の過程で集められた情報により病期を確定します。治療計画を立てるためには病期を把握することが大切です。病期診断に用いられる試験や手法は以下になります:
放射線核種骨スキャン:
骨にがん細胞のなどの分裂の早い細胞があるか調べる方法です。血管にごく少量の放射性物質を注入し、血流に流します。放射性物質は骨に蓄積され、スキャナーで観察します。
MRI(磁気共鳴画像法):
磁石、電波、コンピューターを用いて体内の詳細な像を連続的に撮影します。この方法は核磁気共鳴イメージング(NMRI)とも呼ばれています。
骨盤リンパ節郭清術:
骨盤内のリンパ節を摘出します。病理医が顕微鏡下で組織にがん細胞があるか調べます。
CTスキャン(CATスキャン):
いろいろな角度から体内の詳細な像を連続的に撮影します。像はX線撮影装置と連動したコンピューターにより作られます。造影剤を静脈内に注入または飲み込むと、臓器や組織がよりはっきり示されます。この方法はまたコンピューター断層撮影法、またはコンピューター体軸断層撮影法とも呼ばれています。
精嚢生検:
精嚢(精液をつくる腺)に針を注入し、精液を採取します。病理医が顕微鏡下で精液にがんがあるか調べます。
これらの検査結果は前立腺がんの病期を確定するために、最初の腫瘍生検の結果と併せて再検討されます。

がんの病期は腫瘍生検を含む診断テストによって決められます。生検はグリーソンスコアを確定するために使用されます。グリーソンスコアは正常な細胞とがん細胞がどのように異なるのか、どのように腫瘍が拡がっているのかを説明するために2~10で評点を定めています。
前立腺がんの病期は以下の通りです:
I期
I期では、がんは前立腺内にのみみられます。直腸指診や画像では判明出来ません。通常、前立腺肥大症など他の理由で手術を受けたときに偶然みつかります。グリーソンスコアは低く、I期の前立腺がんはA1期前立腺がんとも呼ばれています。
II期
II期では、I期よりがんは進行していますが、前立腺の内部にとどまっています。グリーソンスコアは2~10に分類することができます。II期前立腺がんはA2、B1、あるいはB2期前立腺がんとも呼ばれています。
III期
III期では、がんは前立腺をつつむ被膜を越えて近傍の組織に浸潤しています。精嚢内にもがんが存在することがあります。グリーソンスコアは2~10に分類することができます。III期の前立腺がんはC期前立腺がんとも呼ばれています。
IV期
IV期では、がんは膀胱、直腸、骨、肝臓、肺など身体の他の部位に転移する(拡がっている)か、前立腺近傍あるいは離れたリンパ節に転移します。転移性前立腺がんは骨に転移することが多いです。グリーソンスコアは2~10に分類することができます。IV期の前立腺がんはD1あるいはD2期前立腺がんとも呼ばれています。
再発前立腺がん
再発前立腺がんとは、治療したあとにがんが再発する(再び生じてくる)ことを意味します。再発前立腺がんは前立腺、あるいは体の他の部分におこることもあります。
前立腺がんの患者さんに対して様々なタイプの治療法があります。
前立腺がんの患者さんに対して様々なタイプの治療法があります。標準的(現在用いられている)治療法もあれば、臨床試験として治療が行われるものもあります。治療を始める前に、臨床試験に参加してみてはどうかと考えてみるのもよいでしょう。治療法に関する臨床試験を行う目的は、現在行われている治療法を改善したり、新しい治療に関する情報を得たりすることにあります。現時点で「標準的」とされている治療法よりも新しい治療法の方がより良いと証明されれば、今度はその新しい治療法が標準的な治療法になる可能性があります。
臨床試験はアメリカ国内のいろいろなところで実施されています。実施されている臨床試験についての情報はインターネットでNCI Web siteにアクセスすれば、入手できます。患者とその家族、そして医療側が一体となって治療法を確定することががんの最善の治療法を選ぶ理想的な姿です。
4種類の標準的治療法が用いられます:
臨床経過観察
医師は、症状の有無や変化がみられるまで治療をせずに注意深く経過観察します。通常、症状が早期である場合や、体の他の部分に問題がある高齢の方に用いられます。
手術療法
前立腺がんの手術処置を選んだ健康状態のよい患者さんに通常適用されます。手術の種類は以下になります:
骨盤リンパ節郭清術:
骨盤内のリンパ節を摘出します。病理医が顕微鏡下で組織にがん細胞があるか調べます。がんが認められた場合、前立腺を摘除せず、他の治療法を勧めます。
根治的前立腺摘除術:
前立腺とその周囲の組織、隣接するリンパ節、精嚢を取り除く手術。2種類の根治的前立腺摘除術があります:
middot;恥骨後前立腺摘除術:腹壁を切開し、前立腺を取り除く手術。周囲のリンパ節摘除が同時に行われることもあります。
middot;経会陰式前立腺摘除術:会陰(陰嚢と肛門の間)を切開して前立腺を取り除く手術。腹部を切開してリンパ節摘除されます。
経尿道的前立腺切除術(TURP):
膀胱鏡(細いライトの付きの切除用具付き管)を尿道に挿入して前立腺の組織を取り除く手術。この方法は、他の治療法に進む前に腫瘍による症状を和らげる目的で行われることもあります。また、病気あるいは高齢などの理由で根治的前立腺摘除術を受けられない男性に行われることもあります。
手術を受けられた患者さんの中には勃起不全、尿失禁、あるいは便失禁が起こることがあります。自律神経温存術として知られる技術を行う場合もあります。この種の手術は勃起を制御する神経を温存します。しかし、腫瘍あるいは大きな腫瘍が神経付近にある場合、この手術を行うことができない場合もあります。
放射線療法
放射線療法は高エネルギーX線やその他の種類の放射線を用いてがん細胞を殺すかまたは成長させないでおくがん治療のことです。放射線療法には2つのタイプがあります。体外照射は体外の機械を用いてがんに放射線を照射する治療法です。体内照射は放射性物質を密封した針、シーズ、ワイヤ、カテーテルをがんの内部またはその近くに直接留置して、がんに放射線を照射する治療法です。放射線療法の方法はがんの種類や病期によって異なります。

放射線療法を行った男性にインポテンスや排尿障害が起きる可能性があります。
ホルモン療法
ホルモン療法はホルモンを取り除き、作用を阻止し、がん細胞の増殖を停止させるがん治療です。ホルモンは体の「腺(せん)」と呼ばれるところから出る物質で、血液の流れに乗って体内を循環しています。あるホルモンの存在により、特定のがんが増殖する原因となります。検査により、がん細胞の表面にこうしたホルモンに付着する物質(これを受容体といいます)が存在すると分かった場合、ホルモンの生成を減少するまたは作用できなくするために薬剤、手術、放射線療法が行われます。

前立腺がんに対して用いられるホルモン療法は以下になります:
middot;黄体化ホルモン放出ホルモン(LHRH)アゴニストは精巣でテストステロンの分泌を抑制します。ロイプロリド、ゴセレリン、ブセレリンがあげられます。
middot;抗男性ホルモンはアンドロゲン(男性ホルモン)の作用を阻害します。フルタミド、ビカルタミドがあげられます。
middot;ケトコナゾールやアミノグルテチミドなどの薬剤の投与により、副腎における男性ホルモンの分泌を抑制します。
middot;睾丸摘除術は男性の性腺である睾丸(片方または両方)を取り除く手術であり、ホルモン分泌を抑制します。
middot;エストロゲン(女性ホルモン)の投与により精巣でテストステロンの分泌を抑制します。しかし、重篤な副作用のため、現在、前立腺がんの治療にエストロゲン
たに用いられません。
middot;ホルモン療法によって治療された患者さんについては、顔のほてり、性的機能障害、性的欲求喪失、骨の弱体化が生じる可能性があります。
その他の治療法は現在、臨床試験で有効性を検証中です。以下の治療法が含まれます:
凍結手術療法
凍結手術療法は前立腺がん細胞を凍らせ、破壊する機器を用いた治療法です。この治療法は
凍結療法とも呼ばれています。
化学療法
化学療法は、薬剤を用いてがん細胞を殺すかまたは細胞分裂を停止させることでがん細胞の増殖を停止させるがん治療のことです。口から服用したり、筋肉や静脈内に注入する化学療法では、薬剤は血流を通って全身のがん細胞に影響することができます(全身療法)。脊柱、

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臓器、腹部などの体腔に薬剤を直接注入する化学療法では、薬剤は主にこれらの領域中にあるがん細胞に影響します(局所化学療法)。化学療法はがんの種類や病期によって異なります。
生物学的療法

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生物学的療法は、患者自身のがんと闘う免疫機構を用いた治療法です。自らの体内でつくられる物質や実験室で作成された物質を用い、患者自身のがんに対するもともとの抵抗力を高

肝臓がん抗がん剤

め、方向づけしたり、回復させたりします。この方法は生物療法または免疫療法とも呼ばれています。

肝臓がん抗がん剤

高密度焦点式超音波治療
高密度焦点式超音波治療はがん細胞を破壊するために超音波(高エネルギーの音波)を

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治療です。前立腺がん治療において直腸プローブは音波を発して使われます。
このまとめのセクションでは、現在臨床試験を行っている治療法について個々に触れますが、

肝臓がん抗がん剤

最新の臨床試験をすべて網羅できていない可能性があります。アメリカで実施されている臨床試験についての情報はNCI Web siteにアクセスすれば、入手できます。

肝臓がん抗がん剤

前立腺がんは前立腺の組織内に悪性(がん)細胞が認められる病気です。
前立腺は膀胱(尿をためたり排出したりする臓器)のすぐ下、直腸(腸管の下部)の前面に

肝臓がん抗がん剤

ある男性の性腺のひとつです。大きさはおよそクルミの実くらいで、尿道(膀胱の尿を体外に導く管)の一部を囲んでいます。前立腺は体液の一部である精液をつくります。


2012年3月15日木曜日

肝臓がん治療

1.喉頭について
A.喉頭の場所

喉頭は前頸部のほぼ中央に位置し、外からは喉頭を主として構成している甲状軟骨を「のど仏」として触ることができます。喉頭は気道(空気の通り道)の一部であり、鼻腔または口腔から入った空気は中咽頭から喉頭を経由して気管?気管支?肺へと広がってゆきます。口腔から中咽頭は食物の通路でもあるため、喉頭は気道が食道から分離独立した下気道の入口部にあたります(図1)。 喉頭の枠組みは甲状軟骨?輪状軟骨による硬組織により構成され、披裂軟骨の複雑な動きにより声門(両側声帯の間)の開閉を行うことで次のような種々の働きを行っています。また、喉頭は声帯を中心とする声門部と、それより口側の声門上部および気管側の声門下部に分けられます。
B.喉頭の働き

喉頭の主な働きは①発声機能、②気道としての役割、③下気道の保護の3つです。

(1)発声機能 肺からの呼気(吐く息)を利用して声帯で空気の振動(喉頭原音)を形成します。振動した空気が咽頭?口腔で共鳴し、口唇より発せられて言葉となります。楽器にたとえると、声帯はクラリネットのリードに相当します。
(2)気道としての役割 喉頭を構成する輪状軟骨は、肺まで続く気道の中で唯一の全周性硬組織であり、気道の入口部を虚脱から守っています。
(3)下気道の保護

(誤嚥の防止) 嚥下時(食物を飲み込む瞬間)には、喉頭蓋やその周囲の声門上部括約筋の反射的な働きによる喉頭閉鎖が行われ、食物が喉頭から気管や肺へ入ることを防いでいます。食物が気管や肺へ入ることを誤嚥といい、誤嚥が続くと肺炎になり致命的なことにもなりかねません。
これらの働きは、物心ついて以来、日常生活ではあまりにも当然のこととして意識されることすらないため、機能障害が生じた場合のハンディキャップ(不自由さ)は非常に大きいものとなります。

2.喉頭癌の特徴と病期
A.喉頭癌の特徴

日本の喉頭癌罹患率は人口10万人あたり約3人で、ヒトに発生する癌のうちでも頻度の低い癌です。つまり、喉頭は癌になりにくい臓器のひとつであるともいえます。
全国の年間罹患数は約3000名で、最近10年間は大きな増減なくほぼ横ばい状態です。
喉頭癌の主な特徴は、①タバコとの関連、②男性優位、③声門癌?早期癌の増加、④末期の苦しさです。

(1)タバコとの関連

喉頭癌患者の96.5%は喫煙者で、非喫煙者は3.5%に過ぎません。「喫煙さえしなければよい」という最も予防しやすい癌であるといえます。この世からタバコがなくなれば理論的には喉頭癌は約1/30に激減することになります。



(2)男性優位

喉頭癌は10:1(声門癌では18:1)で圧倒的に男性に多い癌です。これほど性差のある癌は他に類をみません。しかしながら、非喫煙者では1:1と性差がなくなることから、喫煙習慣を主とした男性的生活習慣の影響が強いと考えられています。
年齢的には20~30歳代には少なく、60歳代後半に発病のピークがあります。つまり、タバコ1箱を20歳から30~40年吸い続けた結果としての典型的な生活習慣病といえます。



(3)声門癌?早期癌の増加

当センターのデータでは、声帯に発生する声門癌の比率が徐々に増加し、最近では喉頭癌全体の2/3を占めるようになってきました。また、喉頭癌全体でも早期癌(Ⅰ?Ⅱ期)が70%を占めるようになってきました。診断技術の進歩もありますが、喉頭癌に対する社会的な認識が向上した結果、早い時期に受診される方の割合が増加した影響が大きいと考えられています。



(4)末期の苦しさ

喉頭の働きは、物心ついて以来、日常生活ではあまりにも当然のこととして意識されることすらないため、機能障害が生じた場合のハンディキャップ(不自由さ)は非常に大きいものとなります。
癌が増大すると、咽候頭痛(のどの痛み)、嚥下障害、出血?血痰、呼吸困難などの種々の症状が出現します。食事が困難となれば経鼻経管栄養(流動食)が必要となり、呼吸困難となれば気管切開が避けられなくなります。気管切開後は声が出なくなります。

B.喉頭癌の病期と特徴

喉頭癌は声帯から発生する声門癌とその上方の声門上癌に大別され、性質が異なります。声門下部に発生することは稀です。
喉頭癌の病期は国際的なTNM分類を用いⅠ~Ⅳ期にわけられますが、簡略に示すと次のようになります。


病期Ⅰ期:T1N0
病期Ⅱ期:T2N0
病期Ⅲ期:T3N0,T1~3N1
病期Ⅳ期:T4N0~3,T1~3N2~3,M1(遠隔転移が認められる)



(1)声門癌の分類とその特徴
T1:声帯に限局している
T2:声門上部または声門下部に広がっている
T3:声帯の可動性が失われている
T4:喉頭の外にまで広がっている
N0:頸部リンパ節転移を認めない
N1:3㎝以下の頸部リンパ節転移を1個認める
N2~3:それ以上の広がりをもつ頸部リンパ節転移を認める

声門癌では頸部リンパ節転移を認めることは少なく、癌が喉頭に限局していることがほとんどです。声門癌ではⅠ期が70%、Ⅱ期が23%を占め、ほとんどが早期癌です。Ⅲ?Ⅳ期の進行癌は7%に過ぎません。



(2)声門上癌の分類とその特徴
T1:声門上部に限局している
T2:声門部に広がっている
T3:深部進展(深い根)があるか声帯の可動性が失われている
T4:喉頭の外にまで広がっている
N0:頸部リンパ節転移を認めない
N1:3㎝以下の頸部リンパ節転移を1個認める
N2~3:それ以上の広がりをもつ頸部リンパ節転移を認める

声門上癌では頸部リンパ節転移を認めることは珍しくありません。そのため、声門上癌ではⅠ期が6%、Ⅱ期が24%に過ぎず、70%がⅢ?Ⅳ期の進行癌となっています。





3.喉頭癌の症状と診断
A.喉頭癌の症状

喉頭癌の代表的な症状は、嗄声(させい;声がれ)と咽喉頭違和感(のどのイガイガ感)です。声門癌は癌が小さいうちから嗄声の症状が出現するため、早期癌のうちに見つかりやすいという特徴があります。声門上癌は癌が小さいうちには特有の症状がなく、慢性咽喉頭炎(主に喫煙によるため)によるのどの違和感との区別は多くの場合困難です。声帯にまで広がってはじめて嗄声が出現します。
癌が進行すると、血痰や嚥下時痛(のどの痛み)が出現するようになり、さらに進行すると喘鳴(のどでヒーヒー?ゼーゼー音がする)や呼吸困難も伴うようになってきます。



B.喉頭癌の診断

喉頭は喉頭鏡検査(舌を引っ張り出して鏡で見る)や喉頭ファイバースコープ検査(細いファイバースコープを鼻から挿入して見る)によって見ることができます。これらの検査で喉頭に異常が認められる場合、その部分から小さな肉片を採取し、病理組織検査により診断を確定します。喉頭の病理組織採取は、多くの場合のどに局所麻酔薬をスプレーして行うことができますが、数日の入院の上全身麻酔下に行う必要がある場合もあります。
喉頭癌と診断がつけば、病変の根の深さや広がりの程度を正確に診断するために、CTやレントゲン検査を行い、治療方針を検討します。
現時点では、腫瘍マーカーによる血液検査等で診断の手がかりが得られることはありません。

4.喉頭癌の治療と副作用?後遺症
喉頭癌の治療には、主に放射線治療と手術療法があり、手術療法には喉頭部分切除術と喉頭全摘出術があります。レーザー治療を取り入れている施設もあります。
A.放射線治療(照射)

体の外から喉頭に放射線を当てる治療です。治療効果を減じず副作用を最小限に抑えるため、30回前後に分割して照射を行います。1回の照射に要する時間は数分です。通常、1日1回照射を行いますので、治療期間は約1ヶ月半かかりますが、外来通院治療が可能です。声の質も良好で、ほぼもとの声に回復します。
副作用は、照射野(放射線の当たっている範囲)の咽喉頭炎ですが、通常は消炎鎮痛剤の内服により対応可能です。
後遺症は、咽喉頭乾燥によるのどの違和感です。喫煙者ではそれまでの喫煙による慢性喉頭炎に加わるため、のどの違和感が多くの場合長く続きます。咽喉頭の乾燥を防ぐために蒸気吸入が勧められます。重篤な後遺症はほとんどありませんが、稀に喉頭を構成する軟骨の炎症や壊死が生じることも報告されています。



B.喉頭部分切除術

早期~中期の喉頭癌に対して可能な手術です。癌に侵された部分とその周囲を含めて切除し、喉頭のその他の部分を残す術式です。
手術直後は喉頭の働きが十分でないため、一時的な気管切開孔を必要としますので、その間は声が出ません。切除される範囲の大きさや術創の治癒状況によりますが、多くは約2週間以上の気管切開孔が必要です。その後、気管切開孔の閉鎖を行います。
後遺症は切除される部分と大きさにより異なります。声帯が切除範囲に入ると、程度の差はあれ嗄声が残ります。声門上部が大きく切除されると、誤嚥しやすくなり嚥下練習が必要となることもあります。



C.喉頭全摘出術

進行癌に対して行われる術式で、喉頭外まで進展した場合には周囲組織も含めて摘出を行います。下気道の入口部が切除されることにより、上気道(鼻腔?口腔)との連続性が絶たれることになりますので、食道と気道が完全に分離されることになります。食事は手術前とほぼ同様にできるようになりますが、咽頭(食道の入口)の一部を縫合閉鎖するため、術後10日前後の経鼻経管栄養(流動食)が必要になります。
術後の後遺症は、①無喉頭によるための後遺症と②気管呼吸による後遺症があります。


(1)無喉頭による後遺症

手術直後より、手術前の声は全く出なくなりますので、身体障害者3級の認定になります。手術前と同じ声は出ませんが、リハビリテーションによる代用音声習得により、その後一生筆談という方はほとんどいません。代用音声には、食道発声法、シャント発声法や器具(人工喉頭)を用いた発声法があります。いずれの発声法でも、日常生活の会話は十分可能で、営業マンや学校の先生として社会復帰を果たしている方も多くおられます。
(a)食道発声 1~3ヶ月の練習が必要ですが、習得できればいつでもどこでも両手フリーハンドで話すことができます。以前当科で行った調査では、発声練習に通えた75歳以下のほとんどの方は習得可能でした。
(b)器具を用いた発声 パイプ式(笛式)人工喉頭や電気式人工喉頭などがありますが、いずれも食道発声よりも習得は容易です。ただし、常に携帯する必要があります。



(2)気管呼吸による後遺症

上気道(鼻腔?口腔)と下気道(肺)との連続性が絶たれるため、気管断端と皮膚を縫合した気管孔を下頸部に形成することになります。呼吸は気管孔からのみとなるため、この気管孔は生涯閉じることはできません(永久気管孔)。そのため、日常生活において次のような種々のハンディキャップが生じることになります。
気管炎を起こしやすい、胸までしか入浴できない、匂いがわからない(嗅覚脱出)、熱いものがフーフーできない、鼻がかめない、息を止めて力むことができない、などです。

D.頸部郭清術

進行癌では、頸部リンパ節転移を伴っていることが多いため、リンパ節と周囲の組織を含めて摘出する頸部郭清術が同時に行われることがあります。術後の後遺症として、肩こりのような頸部の違和感や腕を上げにくくなることがあります。


5.喉頭癌の治療法の選択
喉頭機能を温存しながら病気の根治を図ることが究極のゴールとなりますが、当センターでは病期診断の後、毎週行われる耳鼻咽喉科?放射線治療科合同検討会で年齢?全身状態?職業などを考慮しながら最適な治療法を検討した後、ご本人と相談し最終的に決定してゆきます。
治療法選択の原則は、放射線治療による根治が見込める場合には、治療のリスクがほとんどなく治療後の機能障害が小さいため、放射線治療を第1選択としています。喉頭部分切除術は、年齢や全身状態によりリスクの高い場合がありますので、十分な検討が必要ですが、切除範囲によっては高齢者でも可能な場合もあります。しかしながら、進行癌の状態では、末期の苦痛を回避するために、声を犠牲にした喉頭全摘出術を行わざるを得なくなります。

A.声門癌に対する治療法の選択


T1:放射線治療?喉頭部分切除術?レーザー手術
いずれの治療法でも高い(80%以上)制御率が期待できます。
当センターでは放射線治療を第1選択とし、放射線治療後の再発に対しても、再発病変が小さい場合には積極的に喉頭部分切除術を行っています。


T2:放射線治療?喉頭部分切除術?喉頭全摘出術
T1よりは制御率は低くなりますが、多くは放射線治療を第1選択としています。放射線治療後の再発に対しては、再発病変が小さい場合には積極的に喉頭部分切除術を行っていますが、喉頭全摘が必要となることも少なくありません。


T3:放射線治療?喉頭部分切除術?喉頭全摘出術
一般的には喉頭全摘出術ですが、放射線治療により喉頭温存を図り、再発時に喉頭全摘出を行う方針をとる場合が多くあります。インフォームド?コンセントのうえ、再建手術を用いた拡大部分切除術により喉頭機能温存を目指すチャレンジも行っています。


T4:喉頭全摘出術
根治(救命)のためには、声を犠牲にする覚悟をしていただかなければなりません。


B.声門上癌に対する治療法の選択


T1:放射線治療?喉頭部分切除術
いずれの治療法でも制御率は高く(80%以上)、当センターでは放射線治療を第1選択としています。


T2:放射線治療?喉頭部分切除術?喉頭全摘出術
T1よりは制御率は低くなりますが、多くは放射線治療を第1選択としています。ただ、再発に対してはほとんど喉頭全摘が必要となるため、部分切除術が可能な場合には部分切除術を第1選択とすることも少なくありません。


T3:放射線治療?喉頭部分切除術?喉頭全摘出術
一般的には喉頭全摘出術ですが、放射線治療により喉頭温存を図り、再発時に喉頭全摘出を行う方針をとる場合が多くあります。ただ、制御率がT2よりもさらに低いため、部分切除術が可能な場合には部分切除術を第1選択とすることもあります。

肝臓がん治療

T4:喉頭全摘出術
6.大阪府立成人病センター耳鼻咽喉科の治療成績

肝臓がん治療

大阪府立成人病センターでは、平均60~70人の喉頭癌の患者さんを毎年治療してきました。これは大阪府下全体の喉頭癌患者さんの約26%をカバーしていることになり、公表されてい


肝臓がん治療

る限り日本国内最多です。2001年12月までに治療を行った喉頭癌患者さんは約1500人に達しています。

肝臓がん治療

1990~99年の10年間に根治治療を行った喉頭癌の治療成績を、5年生存率(喉頭癌以外の原因で亡くなった方を除いた場合の5年生存率)と喉頭温存率で示すと次のとおりです。


肝臓がん治療

声門癌
T1(喉頭癌全体の47%):5年生存率 86%(97%)、喉頭温存率 95%
T2(喉頭癌全体の15%):5年生存率 88%(96%)、喉頭温存率 68%

肝臓がん治療

T3(喉頭癌全体の2.5%):5年生存率 70%(75%)、喉頭温存率 20%
T4(喉頭癌全体の2.5%):5年生存率 52%(81%)

肝臓がん治療

声門上癌
T1(喉頭癌全体の2%):5年生存率 68%(100%)、喉頭温存率 85%
T2(喉頭癌全体の8%):5年生存率 57%(85%)、喉頭温存率 54%

肝臓がん治療

T3(喉頭癌全体の12%):5年生存率 59%(75%)、喉頭温存率 14%
T4(喉頭癌全体の5%):5年生存率 50%(65%)


2012年3月14日水曜日

肝臓がん専門病院

大腸
大腸は、食物の消化吸収を行う消化管の最後の部位を占めます。大腸の始まりは右下腹部にある盲腸で、盲腸の次が右上腹部に向かう部分である上行結腸、その次が右上腹部から左上腹部に向かう横行結腸、その次の部分が左上腹部から左下腹部に向かう下行結腸、さらに左下腹部からSの字の形を描くS状結腸、S状結腸と直腸の間の直腸S状部、大腸の最後の部分である直腸Sという順に食物は大腸を通過していき、最後に肛門から便となって排泄されます(図1)。
大腸は軟らかい蛇腹のような管状の臓器で、内視鏡検査の時に折りたたんでいくと肛門から盲腸まで約70cmで到達しますが、空気を入れて引き伸ばすと2mにもなります。
大腸がんの発生部位
大腸がんが最も多く発生するのは直腸とS状結腸で、次いで上行結腸に数多く発生します。2002年から2006年の5年間に癌研究会附属病院および癌研有明病院で外科手術を受けた初発大腸がんの患者さん(初めて大腸がんにかかった患者さん)1,228名についてみると、直腸がん29%、直腸S状部がん11%、S状結腸がん29%、上行結腸がん16%となっています。全国平均と比べると癌研究会附属病院では直腸がんが少し多くなっています。
大腸がんにかかりやすい年齢と性別
大腸がんの患者さんの年齢は50~75歳が多いのですが、発生頻度は高齢の方ほど高くなります。男女別では「男性:女性」が「1.6:1」と男性に多く発生します。
増えている大腸がん
大腸がんは近年急激に増加しており、2004年には日本全体で約4万人の方が大腸がんで亡くなっておられ、男性では肺がん、胃がん、肝臓がんに次いで第4位、女性では胃がんよりも多く第1位となっています。大腸がんは元々日本人には少なかったのですが、食生活が肉食中心の欧米型になったことが、大腸がんの増加の原因と考えられています。
大腸がんの症状
大腸がんの症状として多く認められるのは、血便、便通異常(便秘や下痢)、腹痛、腹部膨満、貧血などですが、血便は直腸がんやS状結腸がんの症状として非常に頻度の高い重要なもので、痔核の症状に似ていますので要注意です。便に混じった微量の血液を検出する便潜血検査は、大腸がんの早期発見のために健康診断でも広く行われています。
大腸がんの発生と展開
大腸がんの多くは「腺腫」という良性の腫瘍が悪性化して発生します。したがって、悪性化しそうな腺腫を発見したら、その時点で切除してしまえば大腸がんを予防できることになります。腺腫の多くは「ポリープ」という腸の内腔に盛り上がった形をしており、大腸内視鏡で発見でき、内視鏡で観察しながら切除することができます。
大腸がんの一部は、「腺腫」の時期を経ないで、正常な粘膜からいきなり発生してくると考えられています。このようながんの多くは平べったい形をしており、早期発見には注意深い観察が必要になります。
大腸がんは粘膜の表面から発生し、大腸の壁に次第に深く侵入していきます。進行するにつれ、リンパ管に入り込んでリンパ節転移を起こしたり、血管に入り込んで肝転移や肺転移などの遠隔転移を起こします。リンパ節転移はがんの存在する局所から始まり、だんだん遠方のリンパ節に広がっていきます。しかし、手術で完全に取り除けないほど広範囲に広がる例は多くありません。また、肝転移や肺転移は遠隔転移ですが、手術で完全に取り除ける場合がしばしばあります。
大腸がんの進行程度は、大腸の壁をおかしている深さと、リンパ節転移の有無や程度、遠隔転移の有無によって決定されます。大腸がんの進行度の分類法には、日本の大腸がん取扱い規約分類や、国際的に用いられているデュークス分類、TNM分類がありますが、原則は共通です。
大腸がん切除後の病理組織検査によって決定される組織学的進行度は、術後の再発率や生存率に密接な関連があります。癌研病院における、おのおのの進行度別の術後生存率については、治療成績の項目をごらん下さい(リンク)。
大腸がんの診断のための検査
大腸がんを発見するための検査としては大腸全体をバリウムと空気でうつし出す注腸造影検査が広く行われてきました。しかし、近年では大腸内視鏡検査によって発見される大腸がんが増えてきています。大腸内視鏡は注腸造影よりも技術を必要とする検査で、苦痛をともなうこともありますが、病巣を直接観察できますし、病巣が発見されたら、生検という病巣部から小さな組織を採取する方法によって、がん細胞の有無を調べることができます。
大腸がんと診断され、内視鏡で切除できない進行がんの場合には、外科手術の前段階として、病巣の広がりや転移の状況を調べる検査が必要になります。胸部X線検査は肺転移の有無をみる検査で、X線検査で転移が万一疑われる場合には肺のCT検査(コンピューター断層撮影)を行います。
肝転移の有無は普通、造影剤を点滴しながらのCT検査で調べますが、造影剤アレルギーのある方では、代わりに腹部超音波検査や肝臓のMRI検査を行う場合があります。
病巣の局所での広がりや、リンパ節転移の状況はCT検査で調べます。
直腸の早期のがんで、内視鏡で切除できるか否かがギリギリの進行度の病巣に対しては、超音波内視鏡検査で病巣の深さを調べることがあります。
大腸がんの治療
早期の大腸がんの中には、内視鏡切除で治療が完了する病巣も多く、癌研病院では毎年約100例の大腸がんを内視鏡で切除しています。粘膜表面にとどまる病巣や、粘膜下の浅い層(1mmまで)の進展で、リンパ管や血管に侵入していないがんでは、がん細胞が通常のタイプのものであれば内視鏡切除のみで根治が可能です。
外科手術の方法には、通常の開腹手術と腹腔鏡手術、経肛門的または経仙骨的な局所切除術の3つの方法があります。このうち、局所切除術は肛門近くに発生した直腸がんでリンパ節転移の危険性がないものに対して、内視鏡切除と同様にがん病巣のみを切除する手術です。一方、開腹切除術や腹腔鏡手術では、がん病巣と一緒に転移を起こしやすいリンパ節を一緒に切除するのが普通です。
直腸がん、特に肛門に近い部位に発生したがんは、リンパ節転移の広がり方や手術後の局所再発など結腸がんとは異なる特徴を持っています。 局所再発を起こさないような確実な切除、肛門近くにできた直腸がんに対しても肛門を温存する手術(トピックス)、術後の排尿機能や男性性機能障害を軽くするために自律神経を温存する手術、局所再発を予防しつつ機能温存手術の適応拡大を図るための術前の放射線療法、仙骨や子宮、膀胱などの直接的に波及した場合の拡大手術など、直腸がんの手術にはたくさんの課題が残されていますが、癌研有明病院ではこれらの課題をクリアするために日々努力を続けています。
大腸がんの腹腔鏡手術
腹腔鏡手術は最近10年間の大腸がん手術の進歩で最も大きなものといえるでしょう。
以前は大腸がんに対する手術では病気の進行度にかかわらず、腹部を大きく切開し(通常は15cm以上)、病変部位の大腸とリンパ節を摘出して、腸と腸とをつなぎ合わせる操作を行っていました。しかし、腹腔鏡手術では、腹部にできる創は、腹腔鏡を挿入するための穴、手術器具を挿入するための穴、切除した大腸を摘出するための小切開(通常は5cm程度)だけになりました。
腹腔鏡手術は開発された当初は、切除範囲が小さくてすむ早期がんの一部に対して行われていましたが、その後、通常の開腹手術と同様な切除を行う技術が発達した結果、リンパ節の切除を必要とする進行がんに対しても適用できることがわかりました。とくに、直腸がんの手術の時には、腹腔鏡手術の方が通常の開腹手術のよりも手術部位が見やすくなります。もちろん腹腔鏡手術の操作には開腹とは異なる難しさがありますが、経験を十分に積んだ外科医が行えば、通常の開腹手術の場合と安全性に差はありません。
癌研有明病院では現在、大きさが6cm以下(切除した病巣を摘出するための創が余り大きくならないための基準)で、リンパ節転移があっても範囲が狭い場合には、進行がんに対しても腹腔鏡手術を行うことが多く、2006年の実績では初発大腸がん356例中203例(57%)が腹腔鏡手術で切除されました。
大腸がん治療後の生活
内視鏡切除だけで治療が完了すれば後遺症は全くありません。結腸がんの手術後には、術後しばらく便通異常の症状が残ることがありますが、長引く後遺症はほとんどありません、
大腸内のうちでも直腸は、便を一時的にためて、タイミングよく排泄するという重要な機能を持っています。したがって、肛門に近い直腸がんの場合には、直腸のこのような機能が失われ、便通のコントロールに問題を生じることがしばしばあります。具体的には、少量ずつ頻回の排便、便意の我慢の困難、少量の便失禁、排便困難などが術後の症状としてしばしば見られます。多くの場合には術後の時間経過にともなって症状が改善していきますが、術前の健康な状態に戻ることは原則としてありません。また、直腸の周囲には膀胱や性器に分布する自律神経が存在し、直腸切除の際にやむを得ず同時に切除することがあります。最近は自律神経を完全に切除する手術はほとんど行ないませんが、部分的な切除が必要になることは時々あります。このような場合、排尿機能が長期間に渡って障害されることはありませんが、元々前立腺肥大で排尿が困難な方では、術後の排尿症状が長引くことがあります。また、男性の性生活の機能は排尿機能よりも障害されやいのが実情です。
食事に関しては特別な注意は必要ありませんが、術後約3ヶ月間は繊維分の少ない消化の良い食物が奨められます。この時期には、腹部手術後の合併症の1つである腸閉塞が起こることが時にありますので、海藻のような消化の悪い食物が、腸管の通過状態があまりよくない部位にひっかかって腸閉塞の引き金になることがあります。
また、過食も禁物です。大腸の主な機能は、腸内容を運搬しつつ水分を吸収することですので、もし大腸が全部切除されたとしても、栄養面の問題はありません。術後の体力回復のためにと食餌を増やす患者さんがいらっしゃいますが、大腸がんの術後の患者さんの多くは、術後2年もすると体重は手術前、あるいは手術前以上になります。体重の増加は、高血圧や糖尿病などのがん以外の成人病にとっても良いことではありません。
大腸がん治療後の定期検査
大腸がんの根治手術を受けたあとは定期検査のための通院が必要になります。それは、たとえ手術の時点ではがんの取り残しがないと考えられても、術後経過中に再発が起こる場合があり、再発を早期に発見できれば再発に対する治療法の選択肢が増えるからです。(術後の定期検査によって再発を無症状のうちに発見することが術後の生存率を改善させるか否かについては現在も検討が続けられています。)
上腹部のCTは、肝転移再発を早期に診断することを目的としており、ステージⅠ?Ⅱでは年に2回、ステージⅢでは年3~4回行われます。CTの際の造影剤にアレルギーがある場合には、腹部超音波検査で代用する場合もあります。
胸部X線は肺転移再発の診断を目的にステージⅠ?Ⅱでは年に2回、ステージⅢでは年3~4回行われますが、上腹部のCTの際と胸部までスキャンを行うと、より精度の高い検査となります。
術後の骨盤部CT検査は主に直腸がんの患者さんに行われますが、局所再発の発見を主な目的としています。肝臓のCT検査の際に骨盤部までスキャンすれば、局所再発のチェックも同時に行うことができます
大腸がんの再発とその治療
大腸がんの再発として最も多いのは肝転移再発です。直腸がんの場合には局所再発がこれに続き、肺転移も比較的多く発生します。結腸がんでは、肝転移以外では肺転移がときに発生し、腹腔内にがん細胞が種をまかれたように発生してくる腹膜播腫が発生することがあります。
肝転移や肺転移、局所再発では、再度の外科的切除でがん病巣全部を取り除ける場合には外科的切除が第一選択の治療となります。外科的切除が不可能な再発病巣に対しては抗がん剤を用いての全身化学療法を行います。また、外科的切除が不可能な局所再発に対しては放射線照射、または抗がん剤を併用しての放射線照射が有効である場合が少なくありません。
近年では大腸がんに有効な抗がん剤治療が次々に開発されています。一種類の薬剤のみで治療されることは少なく、通常は2種類以上の薬剤を組み合わせて治療します。外科的切除が不可能な大腸がんの再発に対する抗がん剤治療は、それだけでがんを根治するほどの効果は残念ながらまだありませんが、治療後の生存期間は年々長くなっており、やがては長期間にわたってがんの進行を抑えることが可能になることが期待されます。
再発大腸がんは、手術と放射線療法、抗がん剤治療の3つを上手に組み合わせて治療していく必要があります。また、積極的ながん治療ではありませんが、食事摂取や便通を改善し、痛みを抑制する治療も重要です。癌研有明病院では、キャンサーボードという、外科、腫瘍内科、放射線科その他多数の診療科の多数の医師による症例検討会を毎週1回開催しており、単純な治療では対応が困難な大腸がんの患者さんの治療方針の検討を行っております。
大腸がんに対するアバスチンの治療について
(2007/06/11より投与可能)
大腸がんに対する分子標的薬として注目されている抗VEGF(血管内皮増殖因子)ヒト化モノクローナル抗体ベバシズマブ(遺伝子組換え)-販売名『アバスチン点滴静注用100mg/4mL、同400mg/16mL』(以下、「アバスチン」)が、2007年4月18日に厚生労働省より「治癒切除不能な進行?再発の結腸?直腸がん」の治療薬として、承認されました。
「アバスチン」は、2005年7月に開催された第5回未承認薬使用問題検討会議の要請を受け、


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国内第Ⅰ相臨床試験、海外第Ⅱ相および海外第Ⅲ相臨床試験に基づき、2006年4月21日に承認申請されました。国内で実施された臨床試験は、第Ⅰ相臨床試験(5-FU/l-LVに「アバス

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チン」を併用)、および安全性確認試験(FOLFOX4療法に「アバスチン」を併用)で、日本人における薬物動態および忍容性が確認され、これら国内2試験の成績と海外臨床試験の成績を


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基に本邦での承認に至りました。
「アバスチン」は、血管新生を阻害するという新しい作用機序を持つ薬剤です。承認条件と


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して、「国内での治験症例が極めて限られていることから、製造販売後、一定数の症例に係るデータが集積されるまでの間は、全症例を対象に使用成績調査を実施することにより、本


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剤使用患者の背景情報を把握するとともに、本剤の安全性及び有効性に関するデータを早期に収集し、本剤の適正使用に必要な措置を講じること」が付与されております。そのため、

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患者さんの安全性確保ならびに「アバスチン」の適正使用推進を最優先とし、発売後一定期間は、がん化学療法に精通し、かつ消化管穿孔、出血等の副作用への緊急対応が可能であ


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り、全例調査に協力可能な医療機関にのみ投与ができます。なお全例調査にあたり、患者様の個人情報は守られます。プライバシーは保護されます。癌研有明病院では国内でのアバス

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チンの臨床試験に2005年から参加していました。2007年6月より一般の患者様にも使用を開始致します。


2012年3月12日月曜日

肝臓がんラジオ

独立行政法人放射線医学総合研究所では、炭素を使った重粒子(重イオン)線治療が行われていて、2003年10月に高度先進医療として認可されました。これら粒子線治療は、国内でも今後さらに数ヵ所での建設が計画されています。 これらの治療法の対象は小さな病巣で、おおむね3cm以下の病巣が良い適応とされています。この治療は脳の病巣の治療方法としては、動静脈奇形、原発性良性脳腫瘍、転移性脳腫瘍、手術的操作が難しい頭蓋底腫瘍(とうがいていしゅよう)等に応用されています。脳以外の病巣への応用としては、後述のように頭頸部や肺の病巣(肺がんや転移性肺がん)に応用され、他の部位に対しても検討がはじまっています。 この治療が個々のケースに適しているかどうかは十分検討する必要がありますので、主治医および放射線腫瘍医にご相談ください。1.ガンマナイフによる定位放射線照射 ガンマナイフとは、201個のコバルト線源をヘルメット状の照射ヘッドに半球状に配置した放射線照射装置です。おのおのの線源から放出される放射線(ガンマ線)がヘルメット内の小さな穴を通過することでペンシル状のビームとなり、小領域に集まるように設計されています。このようにして、多方向から一点に高線量の放射線を集中させることができます。 治療法は、「レクセルのフレーム」という金属の枠を4本のネジでがっちりと頭蓋骨に固定した状態で CTや血管造影等の画像検査を行い、放射線を照射する部位を決め、その部位に正確に照射できるようにガンマナイフの照射ヘッドをセットするという手順になります。 この原理を提唱したスウェーデンの脳外科医レクセルは、脳外科手術の延長として考案したので、この治療法を放射線手術装置の名をガンマナイフ(ガンマ線でナイフのように切れる)と呼ぶようになりました。 ガンマナイフは主に動静脈奇形、聴神経鞘腫(ちょうしんけいしょうしゅ)をはじめとする脳内の小さな良性病変を治療し、優れた成績をあげています。最も多く治療されている動静脈奇形については、この治療が徐々に脳循環の状態を変えるため、外科療法や異常血管塞栓療法(いじょうけっかんそくせんりょうほう)に比べて危険性は少なく、おおよそこの治療を受けた90%の患者さんで有効性を認めています。近年の画像診断やコンピュータの技術進歩により、複雑な形状の病巣に対しても治療が可能になり、現在は転移性脳腫瘍などがんの治療にも応用されています。わが国では、平成8年4月1日に保険適用になっています。2.リニアックを用いた定位放射線照射ガンマナイフによる治療は線量の集中性がよく、優れた治療成績をあげました。これを参考にして、一般の病院にすでに普及した放射線治療装置である直線加速器(リニアック)を用いて、病巣に放射線を集中させる治療を行う試みが開発されました。実際にはこの治療は、1980年代になってから主として動静脈奇形を対象にはじめられ、1980年代後半には、一部の施設でがんの治療にも行われるようになってきました。 この治療方法は、リニアックを回転させながら放射線を照射することと治療ベッドの回転を組み合わせる方法など、さまざまな方法が開発され、ガンマナイフと同等の放射線集中効果を得ることができます。この方法を可能にしたのは、種々の画像診断の技術が向上したことに加え、放射線治療の精度や、放射線の照射量の計算などを行うコンピュータ技術の進歩によるものです。この治療技術はアメリカで1990年代になって急速に普及し、脳動静脈奇形、聴神経鞘腫等の良性疾患だけでなく、転移性脳腫瘍、原発性悪性脳腫瘍の一部にも適用されています。わが国では、頭蓋内腫瘍を含む頭頸部腫瘍および脳動脈奇形に対して、平成10年4月1日に保険適用となっています。 国立がんセンターでは1991年7月以来、全国に先駆けて独自にこのシステムを開発し、スマート遺伝子も明らかとなってきました。最近では、さらにがん特異的抗原の中でHLAに結合しやすいペプチドや、がん特異的抗原そのものを用いた新しい免疫療法が行われるようになってきました。先に述べたような樹状細胞を用いてがんに特異的なキラーT細胞を誘導する方法や、がん特異抗原あるいはそのペプチドを、免疫反応を増強させる補助物質(アジュバントと呼びます)とともに皮下に投与する治療法もあります。 [効果]主に、悪性黒色腫を対象にしています。がん特異的抗原による治療によって、肺にあった転移巣が消失した例や、IL-2の併用によってがんが消失した例等が報告されています。しかし、臨床的有用性に関する結論はまだ得られていない状況です。 [問題点]がん特異的抗原ペプチドはHLAクラスIによって提示されるために、HLAクラスIを発現していないがんに対しては効果が期待できません。免疫反応の主役的な役割を果たしているT細胞が抗原を認識するには、抗原をT細胞に提示する機能を持った抗原提示細胞と呼ばれる細胞が必要です。この抗原提示細胞の表面には、主要組織適合性抗が提示されます。ヒトの場合は、これを特にヒト白血球抗原(Human Leukocyte Antigen:HLA)と呼び、大きく分けてクラスI(HLA-A、B、C)とクラスII(HLA-DR、DP、DQ)があります。また、HLAは他人からの臓器移植の生着率に影響します。このHLAに抗原がペプチド(アミノ酸がいくつか結合したもの)の形で結合し、T細胞に提示されると、T細胞はその表面にあるT細胞レセプターと呼ばれる受容体(抗原とぴったり凹凸が合致するようになっている)によって、これは抗原だと認識します。ただし、T細胞が活性化するにはこれだけでは不十分で、抗原提示細胞上にあるいくつかの補助分子(細胞表面に存在し、細胞と細胞の接着に関与する分子や細胞内に刺激を伝える分子等)を介する作用が必要となります。すべての条件がそろうと、例えばHLAクラスIに結合した抗原ペプチドは、特にCD8陽性T細胞と呼ばれるT細胞に提示され、これを認識したT細胞は、活性化してキラーT細胞に変身します。また、HLAクラスIIに結合したペプチドはCD4陽性T細胞に提示され、ヘルパーT細胞を活性化させます。抗原提示細胞としては、マクロファージ、B細胞、あるいは樹状細胞(Dendritic Cell:DC)がありますが、その中でも特に樹状細胞は、最も強い抗原提示機能を持っています。 また、HLAの種類によって結合するペプチドが限られているために、特定のHLAを持つ患者さんにしか使用できないという問題点があります。4.サイトカイン療法 サイトカインは、免疫を担当する細胞がつくる物質です。免疫応答を調整するものや、免疫担当細胞を活性化、あるいは増殖させる作用のあるもの等があります。また、直接がん細胞を殺傷する作用を持つものもあります。 1」インターロイキン2(Interleukin-2:IL-2)によるサイトカイン療法IL-2は、T細胞を増殖させる物質として最初に発見されました。しかしそれだけでなく、ナチュラルキラー細胞ががん細胞を破壊する作用を強めることも明らかとなっています。 このような効果を期待し、IL-2によるがん治療が試みられてきました。 実際には、IL-2を直接患者さんに投与し、生体内でがん細胞を殺傷する作用を高めようとする試みと、患者さんのリンパ球を生体外でIL-2とともに培養して、がん細胞を殺傷する能力のあるLAK細胞を誘導して体内に戻す方法があります(これは項で既に述べました)。また、LAK細胞とIL-2を併用する治療法も試みられています。 悪性黒色腫や、腎がんを対象として行われてきました。IL-2単独あるいはLAK細胞と併用することにより、若干の効果が認められたとの報告があります。 大量のIL-2をがんの患者さんに持続的に投与するIL-2単独療法は、がん性胸膜炎などへの局所投与や、悪性血管内皮腫等で有用性を示唆する成績が得られています。 副作用として、IL-2の投与量によって血管壁の透過性の増進(血管から体液が漏れることです)による体液貯留と臓器機能不全、体重増加、低血圧、肺浮腫(はいふしゅ)、呼吸困難等があり、重篤(じゅうとく)な場合は死亡例の報告もあります。(4) 悪性線維性組織球種
軟部肉腫の中ではもっとも多い肉腫です。中年以降に多く、高齢者の軟部肉腫の大部分を占めます。この中でも悪性度の高いものから低いものがあります。
(5) 横紋筋肉腫
小児に多く発生する腫瘍で、リンパ節転移や肺転移の頻度も高い腫瘍です。
悪性度が高く、化学療法と切除手術を行います。特に小児では化学療法の効果が高いため、比較的長期にわたり化学療法を行ってから切除します。
6) 悪性末梢神経鞘腫瘍
手術前より抗がん剤治療を行うのが標準的です。
(7) 滑膜肉腫
関節の近くに多く発生しますが、関節そのものには発生しません。悪性度は高く、早期治療が望ましいものです。
(8) 血管肉腫?血管外皮腫
血管から発生する腫瘍で、骨にも軟部組織にも発生します。悪性度が高く、化学療法は一般的にあまり効果がありませんが、放射線治療は有効な場合があります。手術は骨肉腫と同様です。
どうすればがんを克服することができるのか?
医療の進歩がうたわれている今日においてもこの難問への取り組みは、西洋医学、東洋医学を問わず、いまだに世界中で議論が続いています。
現状では「がん」に対して100%効果がある特効薬はまだみつかっていません
私たちはこれまで10年以上にわたり「東洋医学からのがんの治療法」を提唱し続けております。東洋医学のがんに対する治療法をひと言で言うとすれば、「病気ではなく病人に対する治療」ということになります。
西洋医学による「がん治療」
他にもガンの種類によって様々な「治療法」が有りますが、これらはどれもがん細胞を切除、消滅させることが、その目標です
ですから、がんという病気に侵されていない部位については基本的に無関心です。その意味で「病気に対しての治療法」といえるでしょう。
抗がん剤の目的はがん細胞を消すことが第一目的であり、強い副作用が幾つ出たとしても、延々と「熱が出たら解熱剤。痛みが出たら鎮痛剤…。」といった対症療法を繰り返す他はありません。
東洋医学による「がん治療」
東洋医学による「がん治療」は、東洋医学では上記の西洋医学に対して「病人の治療」を念頭に考えます。病人の体全体を、トータルにとらえるのです。
そしてまず体力があるかないか、食欲があるかどうかに注目し体力、食欲がない場合は第
効果も期待され、従来の治療法と併用した臨床試験も検討されています。 [効果、副作用、問題点]樹状細胞療法は欧米でも前立腺がん、悪性リンパ腫、悪性黒色腫等で臨床試験がはじまったばかりです。一部の患者さんでがんの縮小を認めたとの報告がありますが、今のところその効果と副作用についての評価は定まっていません。また、患者さん自身に対して不利益な免疫反応を引き起こす可能性が指摘されています。3.ワクチン療法1)腫瘍細胞ワクチン患者さんのがん細胞そのものを破壊したり、あるいは殖えないように処理してから本人に接種し、がんに対する特異的な免疫を誘導する治療法です。しかし、がん細胞のみではT細胞の活性化に必須である分子が存在しないので、がん特異的抗原に対する免疫反応の誘導が十分に行われない可能性があります。最近では、がん細胞に免疫反応に必要な補助分子などの遺伝子やサイトカインの遺伝子を導入し、治療に用いる試みが行われています(項を参照してください)。2)がん特異的抗原ペプチドによる免疫療法患者さん本人の免疫ががんを排除できるかどうかは、長い間わかりませんでした。しかし、TIL中にがんを認識するキラーT細胞が存在することが明らかになり、続いて、このキラーT細胞が認識することのできるがん細胞に特異的な抗原のあることが明らかになりました。現在までに、数十種類のがん特異的抗原が見つかっていて、その
早期発見の難しい癌
肺がんは早期発見すれば高い確率で治るがんであるにもかかわらず、治りにくいがんの代表のようにいわれています。
それは、肺がんのなかでも約半分を占める腺がんには、ほとんど自覚症状がないため、早期発見が難しいからです。
肺癌は、検診等で偶然撮影した、あるいは何か症状があって撮影した胸部レントゲン写真?CTで異常影が認められ、疑われることが多く、早期の段階での発見が難しいと言われています。また、かぜと症状が似ているために、本人自身が放置してしまう場合がみられます。
手術できる割合が低い癌
肺がんは、診断されたときに小さな腫瘍でも、進行癌が多いので、手術ができるのは10-15%と少ない癌です。
非小細胞がん?抗がんの効き難い癌
非小細胞がんでは小細胞がんに比べ抗がん剤の効果が低く、抗がん剤のみでがんが治癒することは稀です。
非小細胞癌3?4期では放射線療法は難しい
水があったり、半分以上癌が広がっている場合、放射線治療を行うことが難しくなります。それは、間質性肺炎を起こす危険が高いからです。また、肺がんの中で一番多くを占めている腺がんは、放射線の感受性が悪く、大きな効果は期待できません。
非小細胞癌の6-7割は手術不能
非小細胞癌の6-7割は、すでに手術不能の段階で発見されます。手術適応になる人は、そう多くはありません。
また、術後の5年生存率は、術後病期で見て1期:80%、2期:60%、3期:40%、4期:10%未満です。
転移しやすく、再発率の高い癌
早期の発見し難いばかりではなく、他の臓器や骨に転移が多く見られる癌です。また、幸いに手術ができたとしても、再発率の高い癌です。手術後で約2割に局所再発、5~6割に遠隔転移が見られるほどです。
転移のルート
肺がんの特色は、いろいろな臓器に遠隔転移(がん細胞が血液に入って流れて行き、離れた臓器に転移をつくること)をおこしやすいことです。肺がんが遠隔転移をおこしやすい臓器は肺、脳、骨、肝臓、副腎などが代表的です。
腫瘍が小さいうちは症状がありません
腫瘍がある程度大きくなると血尿やわき腹の疼痛などが出てきます。
血尿は自然に止まることもよくありますが、血尿が止まっていても病状は進行するのが一般的です。
外科手術によって腎臓を摘出する方法が中心です
腎臓は二つあり。片方を取り去っても残りが機能します。ただし残る腎臓に障害がある場合、病巣部とその周囲だけを部分的に取り去ることもあります。
それぞれのグリオーマの悪性度によってもグレード1から4まで(高いほど悪性)分類されるため、グリオーマ一つをとっても、実に様々な病理診断が下されることになります。病理診断は手術によって摘出した腫瘍組織を薄い切片にして、様々な染色法を加えて病理専門医が決定します。治療はこの病理診断に基づいて成されるため極めて重要です。
小脳には胎生期の未分化な神経上皮細胞、すなわち神経細胞と神経膠細胞に分かれる前の細胞が存在し、その細胞からは髄芽腫(ずいがしゅ)が発生します。一方、松果体部や神経-下垂体部には、非常に未熟な胚細胞(はいさいぼう)が存在し、それから胚細胞腫が発生します。胚細胞腫には様々な種類の腫瘍が含まれており治療に対する反応も異なります。下垂体の周囲には、下垂体腺腫や頭蓋咽頭腫(ずがいいんとうしゅ)というような腫瘍も発生します。グリオーマ、髄芽腫、胚細胞腫に関してはそれぞれ先生、先生、先生からお話があります。
脳腫瘍は細胞の起源により大きく分類を示されます(図2)。脳が形成される過程の非常に早い時期に存在する神経上皮細胞から分類に示す様々な細胞が分化します。
グリオーマと髄芽腫は、いずれも神経上皮系腫瘍に分類されますが、髄芽腫はより未熟な細胞に由来します。分類2以下の腫瘍も様々な種類の腫瘍に細分類されることから、脳腫瘍の組織分類は膨大なものになるため、ここにはその一部を示すにとどめます。
小児脳腫瘍の種類と発生頻度は、グリオーマの中の星細胞系腫瘍の頻度が最も高く、髄芽腫、胚細胞腫がそれに続きます(図3)。この3種類の腫瘍は、小児期に頻度が高い腫瘍であるということに加えて、外科的治療以外に化学療法や放射線治療など、複数の専門家による集学的治療が必要であるという特徴を有します。
5. 脳腫瘍の症状 脳腫瘍の症状は3つに大別されます。
(1) 頭蓋内圧亢進症状:脳腫瘍が大きくなったり水頭症を来したために、脳圧が上昇することによって生じる、頭痛、嘔吐、意識障害などの症状を、頭蓋内圧亢進症状といいます。頭蓋内に腫瘍が発育するにつれて、脳にかかる圧は上昇していきますが、頭蓋内圧上昇は一様ではありません。腫瘍が小さいうちは圧の変化が小さく、ある一定の大きさを越えると急速に圧上昇を来して症状が現れます(図4右)。この傾向は頭蓋骨縫合が癒合していない乳幼児で特に顕著であり、頭が大きくなることにより圧を緩衝するため、腫瘍が非常に大きくなるまで発見されにくいことがあります(図4左)。 (2)局所神経症状:運動麻痺や脳神経麻痺のように脳の一部分の障害による症状を局所神経症状といいます(図5)。痙攣もしばしば認められます。脳の際だった特徴として、運動や言語、視覚などの機能が特定の場所に局在しているため、脳腫瘍はその発生部位により実に様々な症状を示します。言語、感情、記憶、人格などの高次脳機能は人として最も大切な機能であり、脳腫瘍の恐ろしさはこのような機能にまで障害が及びうるところにあります。 (3)内分泌症状:脳には下垂体という内分泌器官が付属しているために、その機能不全あるいは機能過剰から生じる末端肥大、クッシング症候群などの症状を内分泌症状といいます(図6)。胚細胞腫の中には


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では思春期早発が見られることがあります。小児ではホルモンを産生する下垂体腺腫は稀であり、むしろ下垂体機能が障害されることによる症状を呈することが主となります。下垂体


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後葉から分泌される抗利尿ホルモンが障害されると、大量の尿が出る尿崩症(にょうほうしょう)になります。尿崩症で発症する腫瘍も稀ではありません(胚細胞腫)。下垂体前葉か

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ら分泌される甲状腺刺激ホルモンや副腎皮質刺激ホルモン、成長ホルモンの分泌障害も成長期には大きな問題となりますが、これらのホルモンは幸い薬によって補充することが出来ま

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す。
<水頭症> 頭蓋内圧が亢進するもう一つの大きな要素として水頭症があります。小児の脳

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腫瘍は正中部あるいは小脳や脳幹に発生しやすいことから、高率に水頭症を伴います。例えば小脳正中部に発生した腫瘍のために髄液の流れが妨げられることにより、脳室が拡大しま

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す(図7)。症状は頭蓋内圧亢進症状を呈します。多くの種類とタイプがある癌
悪性リンパ腫には、多くの種類とタイプがありますが、種類によって、悪性度も治療法も違


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いがあります。
大きく分けると、非ホジキンリンパ腫とホジキン病に分けられます。

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違いは、リード?シュテルンベルグ細胞といわれる、異常におおきなリンパ球がない場合は非ホジキンリンパ腫。ある場合はホジキ


2012年3月8日木曜日

末期肝臓がん

悪性リンパ腫は白血病と同じ全身の癌で、全身のリンパ節や皮膚、目、内臓にも腫瘤を作ります。
血液検査と生検でわかる癌
首やその周辺、脇の下、足の付け根のリンパ節が、痛みも無く、1ヶ月以上に渡り腫れている場合。または他の臓器に腫瘤が出来た場合に、血液検査や、画像、リンパ節の組織をとる生検で、発見されます。
最初は自覚症状がほとんどなく、現われるのは血尿です。
診断に際しては、尿に悪性細胞が含まれているかどうかを見る細胞診、膀胱鏡検査、正検、膀胱?尿道造影検査、リンパ管造影検査などが行われています。
癌の性質や病状によっても治療法は異なります
手術に関しても膀胱を残せるかどうかで内容が異なってきます。
膀胱を摘出すると尿をためておく袋が無くなるので尿路変更術が必要になってきます。
手術後の再発予防に抗がん剤の膀胱内注入療法も実施されます。また放射線療法を用いることもあります。
初期では、膀胱刺激症状(痛みや頻尿)を伴わない血尿が現われます。約75%に、目で見ても分かる肉眼的血尿がみられ、顕微鏡的血尿も含めると血尿は必ず起こる症状です。
進行すると排尿障害、排尿痛、膀胱部の痛み、頻尿などが見られ、さらに進行すると貧血や全身衰弱などが出てきます。
QOLを考える!
さて、今後何を基準に考えていけばよいのでしょうか?それは、QOL(生活の質)をいかに守り、暮らしていくことではないでしょうか。
攻撃的な癌治療から、病人を守るディフェンス的な治療へ、そして癌を休眠させ、最終的に共存共生を行い、癌があってもQOLを下げず暮らしていける生活を基準に治療に当たっていくことと考えます。
早期は症状がありません
早期では無症状ですが、進行すると前立腺肥大症と同じで、夜中に何度も排尿したり、排尿の勢いが弱くなったり、排尿そのものに時間がかかるようになります。
手術とホルモン療法
前立腺ガンは男性ホルモンが症状を悪化させ女性ホルモンが症状を改善します。
そのため薬や手術で男性ホルモンの分泌を抑えたり、女性ホルモンの投与を長期間行います。
早期なら前立腺を摘出する手術によって完治も可能です。
病状が進行すると、昼間で10回以上、夜間で3回以上の頻尿、残尿感が見られることがあります。
血尿と腰痛が見られることもあり、前立腺肥大症とほぼ同じ症状が出ます。また精液に血が混じることもあります。
QOLを考える!
さて、今後何を基準に考えていけばよいのでしょうか?それは、QOL(生活の質)をいかに守り、暮らしていくことではないでしょうか。
攻撃的な癌治療から、病人を守るディフェンス的な治療へ、そして癌を休眠させ、最終的に共存共生を行い、癌があってもQOLを下げず暮らしていける生活を基準に治療に当たっていくことと考えます。
具体的な薬剤活用方法
(1) 西洋の抗癌剤を受ける時
言われています。
自覚症状
自覚症状に乏しく、発見されたときにはすでに、リンパや腹膜播種などである場合が多いがんです。
転移のルート
卵巣がんのうちの上皮がんは腹膜に転移し、そこから肝臓の表面や大網に広がります。
主な転移先肝臓 大腸
その他の症状
癌の進行による体重の減少?体力の低下、神経の転移による背中の痛み、腰痛?腹痛、腹膜播種による腹水などが見られます。
子宮体がんは6割が1期、子宮頸がんは4~5割が0期で発見されます。
子宮体がんは褐色のオリモノがでたり、下着の汚れで気づく事が多いがん
不正出血で発見された場合でも子宮体がんの65%が1期で発見されます。
子宮頸がんにみられる特徴的な症状に、性交時の子宮膣部への刺激による出血があります。
日本では、子宮がんの約80%が子宮頸がんです
子宮がんは胃がん、乳がんに次いで多いがんですが、死亡率は年々下がっています。子宮がんは早期の段階で発見されれば、ほとんどが治ります。
子宮がんが徐々に増加してくる30歳を過ぎた頃からは、年に1回子宮がんの検査を受けることがとても重要です。
手術が基本です
一般には、できるかぎり手術を行って、病巣を摘出する根治的治療法がとられます。この目的のために手術療法と放射線療法を併用する場合もあります。
手術が出来ないほど、がんが進行している場合や、重い合併症があったり、高齢者などで手術に耐えられないと診断された場合には、放射線療法が主体となります。
化学療法は、現段階では補助的な治療法と考えられており、とくに手術の出来ないⅣ期などの進行例や再発例に対して延命を期待し定位放射線照射とは、病巣に対し多方向から放射線を集中させる方法です。通常の放射線治療に比較し、周囲の正常組織に当たる線量を極力減少させることが可能です。定位放射線照射には、ガンマナイフに代表される1回照射の定位手術的照射と、数回に分割して照射する定位放射線治療に大別されます。定位放射線照射では、治療装置や患者さんを固定する精度をmm単位で管理しています。 粒子線治療の現況と将来国立がんセンターでは、サイクロトロンを用いた陽子線治療システムが1998年末より稼働し、主に頭蓋底(とうがいてい)、頭頸部、肺、肝臓、前立腺等のがん例に使用されています。病院に附属した陽子線治療装置としては国内ではじめての装置で、2001年7月に高度先進医療(医療の名称:悪性腫瘍に対する粒子線治療)の認可を受けて治療を行っています。治療の費用(288万3000円)は自己負担です。国立がんセンター東病院以外に、わが国での陽子線治療は、筑波大学陽子線医学利用研究センター、兵庫県立粒子線医療センター、若狭湾エネルギー研究センター、静岡県立静岡がんセンターの4ヵ所で行われています。また、独立行政法人放射線医学総合研究所では、炭素を使った重粒子(重イオン)線治療が行われていて、2003年10月に高度先進医療として認可されました。これら粒子線治療は、国内でも今後さらに数ヵ所での建設が計画されています。 これらの治療法の対象は小さな病巣で、おおむね3cm以下の病巣が良い適応とされています。この治療は脳の病巣の治療方法としては、動静脈奇形、原発性良性脳腫瘍、転移性脳腫瘍、手術的操作が難しい頭蓋底腫瘍(とうがいていしゅよう)等に応用されています。脳以外の病巣への応用としては、後述のように頭頸部や肺の病巣(肺がんや転移性肺がん)に応用され、他の部位に対しても検討がはじまっています。 この治療が個々のケースに適しているかどうかは十分検討する必要がありますので、主治医および放射線腫瘍医にご相談ください。1.ガンマナイフによる定位放射線照射 ガンマナイフとは、201個のコバルト線源をヘルメット状の照射ヘッドに半球状に配置した放射線照射装置です。おのおのの線源から放出される放射線(ガンマ線)がヘルメット内の小さな穴を通過することでペンシル状のビームとなり、小領域に集まるように設計されています。このようにして、多方向から一点に高線量の放射線を集中させることができます。
治療法は、「レクセルのフレーム」という金属の枠を4本のネジでがっちりと頭蓋骨に固定した状態で CTや血管造影等の画像検査を行い、放射線を照射する部位を決め、その部位に正
確に照射できるようにガンマナイフの照射ヘッドをセットするという手順になります。 この原理を提唱したスウェーデンの脳外科医レクセルは、脳外科手術の延長として考案したの
で、この治療法を放射線手術装置の名をガンマナイフ(ガンマ線でナイフのように切れる)と呼ぶようになりました。 ガンマナイフは主に動静脈奇形、聴神経鞘腫(ちょうしんけいし
ょうしゅ)をはじめとする脳内の小さな良性病変を治療し、優れた成績をあげています。最も多く治療されている動静脈奇形については、この治療が徐々に脳循環の状態を変えるた
め、外科療法や異常血管塞栓療法(いじょうけっかんそくせんりょうほう)に比べて危険性は少なく、おおよそこの治療を受けた90%の患者さんで有効性を認めています。近年の画像
診断やコンピュータの技術進歩により、複雑な形状の病巣に対しても治療が可能になり、現在は転移性脳腫瘍などがんの治療にも応用されています。わが国では、平成8年4月1日に
保険適用になっています。2.リニアックを用いた定位放射線照射ガンマナイフによる治療は線量の集中性がよく、優れた治療成績をあげました。これを参考にして、一般の病院にす
でに普及した放射線治療装置である直線加速器(リニアック)を用いて、病巣に放射線を集中させる治療を行う試みが開発されました。実際にはこの治療は、1980年
タミンEのサプリメント」1つだけです。残りの代替療法はすべて、「容認」あるいは「反対」と判定されています。「容認」、つまり「有効性ははっきりしないけれども、患者がその利用を望むのであれば、あえて否定せずに認める」と判定されている治療法の例として挙げられているのは、「乳がんと前立腺がんに対する低脂肪食」、「マクロバイオティク食(野菜や玄米中心の食事)」、「臨床期の前立腺がんに対するビタミンEのサプリメント」です。 一方、「反対」という判定はどうでしょうか。これはつまり「効果がないか、害のあることがはっきりしているので反対する」という判定です。一般に、がんに対して有効と思われている、「ビタミンAとビタミンCなどの抗酸化物質のサプリメント」と、「乳がんに対する大豆サプリメント」の2つは、この「反対」という判定になっています。5.むしろ害になる可能性のあるサプリメントこの判定は、ビタミンAやCなどの抗酸化物質が通常の治療効果を弱めてしまう可能性があるためです。放射線治療や化学療法など、通常のがん治療の一部は、活性酸素を発生させてがん細胞を攻撃することにより治療効果を発揮します。ところが、ビタミンAやビタミンCなどの抗酸化物質をサプリメントとして大量にとると、活性酸素の作用が弱くなるため、こうした通常治療の効果を阻害する可能性があります。そのため、判定が「反対」とされているのです。 また、「乳がんに対する大豆サプリメント」も、この論文では「反対」とされています。植物性エストロゲンは大豆製品に多く含まれており、女性ホルモンのエストロゲンと化学構造が似ています。大豆製品に含まれる植物性エストロゲンが、本来のエストロゲンの働きを抑えて、乳がん予防につながるという仮説があります。 けれどもその一方で、植物性エストロゲンが、本来のエストロゲンと同じ働きをすることで、かえって乳がんのリスクを高めてしまうという可能性も考えられています。こうした有害作用についての理論的なまたそのようなことが生じる理論的可能性も低いということにすぎません。 つまり、「効果は未確認だが、重大な害の可能性は低いので、患者が使用を希望する場合には、反対しないでその意思を尊重する」ということです。
これは、積極的なお勧めではなく、いわば「消極的」な意味合いのものということを頭に入れておいてください。
サイトカイン療法TNFは主としてマクロファージにより産生され、がんに出血性壊死を起こさせたり、がん細胞に直接的に働いて殺傷するなどの作用があります。動物実験ではTNFを投与すると短期間でがんが縮小するため、抗がん効果のあるサイトカインとして臨床応用が注目されました。 [効果、副作用]全身投与では、発熱、血圧低下等の重篤な副作用のために有効な量を投与できないので、臨床応用が進んでいない状況です。そこで、悪性黒色腫ではがん局所への注入が試みられました。全身投与の場合と比較して、より高い効果が認められたなどの報告もあります。 [問題点]TNFは抗がん作用を持つ反面、がん末期の患者さんに悪液質(患者さんが衰弱した状態です)を引き起こす作用を持つことや、副作用が非常に強いなどの問題点があるために、副作用を軽減した製剤の開発が進められています。4)インターロイキン12(Interleukin-12:IL-12)によるサイトカイン療法活性化した単球や樹状細胞からつくられるIL-12は、がん細胞を殺傷するような免疫反応を誘導するのに重要であることが報告され、注目されています。IL-12はNK細胞やキラーT細胞の増殖を促したり、がん細胞を殺傷する能力を高めます。マウスでは、がんの転移抑制や移植がんの縮小等、劇的な効果が認められています。 [効果、問題点]臨床でも抗がん効果が期待されましたが、現時点では第I相試験が終了した段階で、有効学療法剤と併用されます。 (6)Sizofiran(SPG:シゾフィラン)スエヒロタケより抽出されました。適応は、子宮頸部がんにおける放射線療法との併用に限定されています。 (7)Levamisole(レバミゾール)本来、駆虫薬として開発された物質(イミダゾール化合物)
その治療成績は手術療法と大差ないので初回治療を放射線療法単独で行うこともあります。
しかし、一般に腺がんでは放射線の効果が劣るので、ほとんどが腺がんである子宮体がんでは手術療法が優先されます。
すい臓がん闘病記


末期肝臓がん

子宮体がんの5年生存率は、1期も2期も95%、3期で65%、4期で35%といわれています。


末期肝臓がん

子宮頸がんにみられる特徴的な症状に、性交時の子宮膣部への刺激による出血があります。
子宮体がんの場合には、月経以外に出血(不正性器出血)がみられます。特に閉経後に不正


末期肝臓がん

性器出血をみたときは、すぐに検査を受けたほうがよいでしょう。
転移のルートがんが子宮体部にとどまっているのがI期、


末期肝臓がん

子宮頸部に浸潤しているのがII期、
子宮外に浸潤しているのがIII期で、


末期肝臓がん

IV期は膀胱?直腸に浸潤しているか、肺?肝臓?骨などに遠隔転移がみられる段階です。
がんの進行にともなう症状


末期肝臓がん

がんの進行にともなって不正性器出血や、帯下の増加をみるようになります。また、がん組織の壊死と腐敗菌の感染のための水様性?血性?膿性の帯下が増え、悪臭を発するようにな


末期肝臓がん

ります。がんが膀胱粘膜に浸潤すると頻尿、血尿や下腹部痛がみられ、尿管(腎臓と膀胱を結ぶ管)が腫瘍で圧迫されると、腎臓からの尿の流出が困難になり末期には尿毒症を併発し

末期肝臓がん


ます。
白血球の中のリンパ球の癌


2012年3月5日月曜日

肝臓がん看護

大人の女性の乳房は、乳頭を中心に乳腺が放射状に15~20個並んでいます。それぞれの乳腺は小葉に分かれ、小葉は乳管という管でつながっています。乳がんの約90%はこの乳管から発生し、乳管がんと呼ばれます。小葉から発生する乳がんが約5~10%あり、小葉がんと呼ばれます。乳管がん、小葉がんは、乳がん組織を顕微鏡で検査(病理学的検査)すると区別できます。この他に特殊な型の乳がんがありますが、あまり多いものではありません。
年齢別にみた女性の乳がんの罹患(りかん)率は30歳代から増加し始め、50歳前後にピークを迎え、その後は次第に減少します。女性では、乳がんにかかる数は乳がんで死亡する人の数の3倍以上です。これは、女性の乳がんの生存率が比較的高いことと関連しています。男性の乳がんは、年間の死亡数で女性の乳がんの100分の1以下の稀ながんですが、女性の乳がんに比べて生存率が低い(予後が悪い)ことが知られています。
年次推移は、罹患率、死亡率ともに一貫して増加しており、出生年代別では、最近生まれた人ほど罹患率、死亡率が高い傾向があります。
罹患率の国際比較では、東アジアよりも欧米、特に米国白人が高く、アメリカの日本人移民は日本国内在住者より高い傾向があります。
乳がんの発生?増殖には、性ホルモンであるエストロゲンが重要な働きをしています。これまでに確立されたリスク要因の中には、体内のエストロゲン?レベルに影響を与えるようなものがほとんどです。実際に体内のエストロゲン?レベルが高いこと、また、体外からのホルモンとして、経口避妊薬の使用や閉経後のホルモン補充療法によって乳がんのリスクが高くなるという根拠は、十分とされています。
生理?生殖要因としては、初経年齢が早い、閉経年齢が遅い、出産歴がない、初産年齢が遅い、授乳歴がないことがリスク要因とされています。また、体格では高身長、閉経後の肥満、が確立したリスク要因ですが、閉経前乳がんについては、逆に肥満者でリスクが低くなることが指摘されています。
飲酒習慣により、乳がんリスクが高くなることは確実、また、運動による乳がん予防効果はおそらく確実とされています。その他の食事?栄養素に関しては、脂質、野菜?果物、食物繊維、イソフラボンなどが注目されているものの、十分に根拠が揃っているものはまだありません。
その他、一親等の乳がん家族歴、良性乳腺疾患の既往、マンモグラフィ上の高密度所見、電離放射線曝露も、乳がんの確立したリスク要因とされています。
乳がんの場合、がん細胞は比較的小さい時期から乳腺組織からこぼれ落ち、リンパや血液の流れに乗って乳腺から離れた臓器(肺、肝臓、骨など)に小さな転移巣をかたちづくると考えられています。これらの微小な転移巣が大きくなると症状が出たり、検査で検出されたりするようになり「遠隔転移」と呼ばれます。例えば、肺に転移した場合は「乳がんの肺転移」と呼び、肺にあってもその性質は乳がんであり、もともと肺から発生する「肺がん」とは異なります。このように遠隔転移を有する乳がんを総称して「転移性乳がん」と呼びます。乳房にがんが見つかった時点ですでに遠隔転移を有する場合と区別して、手術などの初期治療を行ってから発見される場合を「再発乳がん」と呼びます。再発乳がんの中でも、手術をした部分だけに再発することを「局所再発」と呼びます。また、がんが皮膚や胸壁におよんでいるためそのままでは手術ができない乳がんは「局所進行乳がん」と呼びます。
遠隔転移のない手術が可能な乳がんの場合、全身にこぼれ落ちている可能性のある微小転移に対して全身治療、すなわち薬による治療を行うことによって、再発を予防することができます。このような薬の治療を「術後薬物療法」と呼びます。最近では薬の治療を手術に先行して行う場合もあり、これを「術前薬物療法」と呼びます。薬の治療は再発のリスクの大きさや年齢によって選択されます。乳がんの再発リスクを予測する尺度にはしこりの大きさや、わきの下のリンパ節(腋窩リンパ節)への転移の個数、ホルモン受容体の有無などがあります。再発のリスクがある場合にはリスクや年齢に応じて放射線などの局所療法に加え、全身治療として薬物療法を行うことが推奨されます。
症状乳房のしこり
乳がんはぐらいから1cmぐらいの大きさになると、自分で注意深く触るとわかるしこりになります。しかし、しこりがあるからといってすべてが乳がんであるというわけではありません。 乳房のえくぼなど皮膚の変化
乳がんが乳房の皮膚の近くに達すると、えくぼのようなくぼみができたり、皮膚が赤くはれたりします。乳房のしこりが明らかではなく、乳房表面の皮膚がオレンジの皮のように赤くなり、痛みや熱感を伴う場合、「炎症性乳がん」と呼びます。炎症性乳がんがこのような外観を呈するのは、乳がん細胞が皮膚のリンパ管の中に詰まっているためであり、それだけ炎症性乳がんは全身的な転移をきたしやすい病態です。
乳房の近傍のリンパ節のはれ
乳がんは乳房の近傍にあるリンパ節、すなわちわきの下のリンパ節(腋窩リンパ節)、胸骨のそばのリンパ節(内胸リンパ節)や鎖骨の上下のリンパ節(鎖骨上リンパ節、鎖骨下リンパ節)に転移をきたしやすく、これらのリンパ節を「領域リンパ節」と呼びます。領域リンパ節が大きくなってくるとリンパ液の流れがせき止められて腕がむくんできたり、腕に向かう神経を圧迫して腕のしびれをきたしたりすることがあります。
遠隔転移の症状
転移した臓器によって症状は違いますし、症状が全くないこともあります。領域リンパ節以外のリンパ節がはれている場合は、遠隔リンパ節転移といい、他臓器への転移と同様に扱われます。腰、背中、肩の痛みなどが持続する場合は骨転移が疑われ、荷重がかかる部位にできた場合には骨折をおこす危険もあります(病的骨折)。肺転移の場合は咳が出たり、息が苦しくなることがあります。肝臓の転移は症状が出にくいですが、肝臓が大きくなると腹部が張ったり、食欲がなくなることもあり、痛みや黄疸が出ることもあります。
診断レントゲン撮影(マンモグラフィー)
マンモグラフィーは乳房を装置に挟んで圧迫しX線撮影する検査です。触診では見つからないような小さながんが見つかることがあります。定期検診として45~50歳以上の女性に対して、年1回のマンモグラフィー検査を実施している市町村もあります。
乳腺のその他の画像検査
しこりががんであるかどうかや病変の拡がりを診断するために、乳腺の超音波検査、MRI検査CT検査なども有用です。穿刺吸引細胞診と針生検
しこりが見つかった場合、しこりに細い注射針を刺して細胞を吸いとって調べる「穿刺吸引細胞診」により、80~90%の場合ではがんかどうかの診断が確定します。さらに多くの情報を得るために太い針を刺してしこりの一部の組織を採取することもあります(針生検)。触診では明らかなしこりを触れず、画像検査だけで異常が指摘されるような場合には、マンモトーム生検と呼ばれる特殊な針生検を行うこともあります。
遠隔転移の検査
乳がんが転移しやすい遠隔臓器として肺、肝臓、骨、リンパ節などがあります。遠隔転移があるかどうかの診断のためには、胸部レントゲン撮影、肝臓のCTや超音波検査、骨のアイソトープ検査(骨シンチグラフィ)などが行われます。
病期(ステージ)
乳がんという診断がついた場合、がんが乳腺の中でどの程度拡がっているか、遠隔臓器に転移しているかについての検査が行われます。乳がんの拡がり、すなわち乳房のしこりの大きさ、乳腺の領域にあるリンパ節転移の有無、遠隔転移の有無によって大きく5段階の臨床病期(ステージ)に分類され、この臨床病期に応じて治療法がかわってきます。 0期
乳がんが発生した乳腺の中にとどまっているもので、極めて早期の乳がんです。これを「非浸潤がん」といいます。
しこりの大きさが2cm(1円玉の大きさ)以下で、わきの下のリンパ節には転移していない、つまり乳房の外に拡がっていないと思われる段階です。
しこりの大きさが2cm以下で、わきの下のリンパ節への転移がある場合、またはしこりの大きさが2~5cmでわきの下のリンパ節への転移がない場合。
しこりの大きさが2~5cmでわきの下のリンパ節への転移がある場合。
しこりの大きさが2cm以下で、わきの下のリンパ節に転移があり、しかもリンパ節がお互いがっちりと癒着していたり周辺の組織に固定している状態、またはわきの下のリンパ節転移がなく胸骨の内側のリンパ節(内胸リンパ節)がはれている場合。あるいはしこりの大きさが5cm以上でわきの下あるいは胸骨の内側のリンパ節への転移がある場合。
しこりの大きさやわきの下のリンパ節への転移の有無にかかわらず、しこりが胸壁にがっちりと固定しているか、皮膚にしこりが顔を出したり皮膚が崩れたり皮膚がむくんでいるような状態です。炎症性乳がんもこの病期に含まれます。
しこりの大きさにかかわらず、わきの下のリンパ節と胸骨の内側のリンパ節の両方に転移のある場合。あるいは鎖骨の上下にあるリンパ節に転移がある場合。
遠隔臓器に転移している場合です。乳がんの転移しやすい臓器は骨、肺、肝臓、脳などです。再発乳がん
乳房のしこりに対する初期治療を行った後、乳がんが再び出てくることを「再発」といいます。通常は他の臓器に出てくること(「転移」と呼びます)を指し、IV期の乳がんとあわせて「転移性乳がん」と呼ばれます。手術をした乳房の領域に出てくることは「局所?領域再発」と呼んで区別します。治療
乳がんの治療には、外科療法、放射線療法、薬物療法があります。外科療法と放射線療法は治療を行った部分にだけ効果が期待できる「局所療法」であり、薬物療法は「全身療法」として位置づけられます。
外科療法
乳房にできたがんを切除するために行います。がん組織を含めた周りの正常組織を同時に切除します。切除する範囲は乳房内でのがんの拡がりによって決められます。通常、乳がんの切除と同時に、わきの下のリンパ節を含むわきの下の脂肪組織も切除します。これを「腋窩えきかリンパ節郭清」と呼びます。
乳がんの手術には、次のような術式があります。乳房を切除する手術を受けた後のリハビリテーションについては「乳房切除術後のリハビリテーション」の項を参照して下さい。
乳房のしこりを切除する手術腫瘍核出術
乳房のしこりだけを切除する手術です。吸引細胞診や針生検で術前にがんの診断がつかない時に行われることが多く、がんの手術としては一般的ではありません。
乳房部分切除術
しこりを含めた乳房の一部分を切除する方法で、「乳房温存手術」と呼ばれます。病変の部位や拡がりによって、乳頭を中心にした扇形に切除、あるいはがんの周囲に2cm程度の安全域をとって円形に切除します。しこりが大きい場合、乳がんが乳腺内で拡がっている時、乳腺内にしこりが複数ある場合には、原則として温存手術の適応にはなりません。通常手術後に放射線照射を行い、残された乳房の中での再発を防ぎます。
単純乳房切除術がんのできた側の乳房を全部切除し、わきの下のリンパ節の切除は行わない場合をいいます。胸筋温存乳房切除術
乳房とわきの下のリンパ節を切除します。場合によっては、胸の筋肉の一部分を切り離すこともあります。この術式が最も一般的な乳がんの手術方法です。胸筋合併乳房切除術(ハルステッド法)乳房とわきの下のリンパ節だけでなく、乳腺の下にある大胸筋や小胸筋を切除します。かつてはこの手術方法が標準的手術方法として実施されてきましたが、現在ではがんが胸の筋肉に達している場合だけ行われます。
わきの下のリンパ節に対する手術腋窩リンパ節郭清
通常、乳がんの切除と同時に、わきの下のリンパ節を含むわきの下の脂肪組織も切除します。これを「腋窩リンパ節郭清」と呼びます。腋窩リンパ節郭清は、乳がんの領域でのリンパ節再発を予防するだけでなく、再発の可能性を予測し、術後に薬物療法が必要かどうかを検討する意味で非常に重要です。腋窩リンパ節郭清を行うと、手術をした側の腕にリンパ浮腫(むくみ)が出たり(報告によって異なりますが、頻度は10~20%程度)、肩の痛みや運動障害がおきることがあります。センチネルリンパ節生検
センチネルリンパ節とは日本語で「見張り番リンパ節」という意味であり、乳がんからこぼれ落ちたがん細胞が最初に到達する乳腺の領域リンパ節のことを指します。がんの近傍に放射線同位元素や色素を注射することにより見つけます。多くの場合は、わきの下のリンパ節がセンチネルリンパ節になりますが、センチネルリンパ節に転移がない時、多くの場合、わきの下のリンパ節に転移がないということがわかっています。センチネルリンパ節生検は腋窩リンパ節郭清を行わなくてもよい可能性がある患者さんを選ぶ手段として期待されていますが、現在ではまだ研究段階の治療です。
乳房再建術
がんを切除する手術で失われた乳房を自分の筋肉、または人工物を使用し形成する手術です。乳頭を形成することもできます。再建術を希望する方は担当医とよく相談して下さい。放射線療法
放射線にはがん細胞を死滅させる効果があります。放射線治療は放射線照射を行った部分にだけ効果を発揮する局所療法です。乳がんでは外科手術でがんを切除した後に乳房やその領域の再発を予防する目的で行われる場合(これを「術後放射線療法」といいます)と、骨の痛みなど転移した病巣による症状を緩和するために行われる場合があります。
放射線を照射する範囲や量は放射線治療を行う目的、病巣のある場所、病変の広さなどによって選択されます。副作用は病巣周囲の正常組織にも放射線がかかることによっておこり、放射線があたった領域に含まれる臓器に特有の副作用が出現します。例えば、腰椎に放射線をあてた場合は皮膚や消化管の炎症などが予想されます。薬物療法
乳がんの治療に用いられる薬は、ホルモン療法、化学療法、新しい分子標的療法の3種類に大別されます。薬物療法には薬によって重篤度は異なりますが、多かれ少なかれ副作用が予想されます。また副作用は治療を受ける人それぞれで出方に違いがあり、個人差があります。薬物療法を受ける場合には、薬物療法の目的、期待される治療効果、予想される副作用とその対策などについて十分な説明を受け、理解することが大切です。ホルモン療法(参照:がんの薬物療法 12.ホルモン療法とは)
約7割の乳がんはホルモン受容体を持っており、ホルモン受容体を有する乳がんは女性ホルモン(エストロゲン)の刺激ががんの増殖に影響しているとされます。手術でとった乳がん組織中のホルモン受容体(エストロゲン受容体とプロゲステロン受容体)を検査することにより、女性ホルモンに影響されやすい乳がんか、そうでない乳がんかがある程度わかります。女性ホルモンに影響されやすい乳がんを「ホルモン感受性乳がん」、「ホルモン依存性乳がん」と呼び、ホルモン療法による治療効果が期待されます。
生理があって卵巣機能が活発な女性では卵巣が女性ホルモンの主な供給源になります。また、女性は通常50歳前後を境に卵巣の働きが衰えることにより、生理が止まり「閉経」を迎えます。閉経後の女性では卵巣からの女性ホルモンの分泌は停止し、副腎皮質から分泌される男性ホルモンが原料となって、「アロマターゼ」と呼ばれる酵素の働きによって女性ホルモンがわずかに産生されます。閉経後の女性では女性ホルモンのレベルは閉経前に比べ1/100程度に減少します。ホルモン療法には抗エストロゲン剤、選択的アロマターゼ阻害剤、黄体ホルモン分泌刺激ホルモン抑制剤などがあります。乳がんの術後や転移性乳がんに用いられる「タモキシフェン」は代表的な抗エストロゲン剤であり、女性ホルモンのエストロゲン受容体への結合を阻害します。選択的アロマターゼ阻害剤の作用機序は、アロマターゼの働きを抑え、閉経後の女性において女性ホルモンの産生を抑えます。閉経前の場合では、卵巣からの女性ホルモンの分泌を抑える黄体ホルモン分泌刺激ホルモン抑制剤を使用します。その他、プロゲステロン製剤などがありますが、作用機序はよくわかっていません。
ホルモン療法の副作用は、化学療法に比べて一般的に極めて軽いのが特徴ですが、タモキシフェンの長期間使用者では子宮がんや血栓症のリスクが、選択的アロマターゼ阻害剤の場合には骨粗鬆症のリスクが高まります。化学療法(抗がん剤)(参照:がんの薬物療法)
化学療法は細胞分裂のいろいろな段階に働きかけてがん細胞を死滅させる効果があり、乳がんは比較的化学療法に反応しやすいがんとされています。化学療法はがん細胞を死滅させる一方で、がん細胞以外の骨髄細胞、消化管の粘膜細胞、毛根細胞などの正常の細胞にも作用し、白血球、血小板の減少、吐き気や食欲低下、脱毛などの副作用があらわれます。
がんに対して用いられる化学療法には注射薬や内服薬があります。使用する薬剤やその投与法によって副作用の特性やその頻度などは異なりますので、事前にそれらをよく理解し心構えをつくっておくことが大切です。新しい分子標的療法―ハーセプチン―
乳がんのうち20%~30%は、乳がん細胞の表面にHER2タンパクと呼ばれるタンパク質をたくさん持っており、このHER2タンパクは乳がんの増殖に関与していると考えられています。最近このHER2をねらい撃ちした治療法(分子標的療法)が開発され、乳がん治療を大きくかえました。ハーセプチン治療はHER2タンパク、あるいはHER2遺伝子を過剰に持っている乳がんにのみ効果が期待されます。乳がんの治療の組み立て
乳がんの治療は病期に応じて、外科手術、放射線治療、薬物療法を組み合わせて治療を行います。これを「集学的治療」と呼びます。
がんの治療は治療技術の進歩とともにかわりますが、その時点で得られている科学的な根拠に基づいた最善の治療を「標準治療」と呼びます。ただし、標準治療は「完全な治療」ではありません。新しい治療の有用性を科学的に検証する「臨床試験」によって、がんの治療成績を上げる努力が世界の各地で常に行われており、臨床試験によって現在の標準とされる治療、よりよい治療であることが証明されれば新たな標準治療が生まれます。つまり現在の標準治療は臨床試験の積み重ねの中から生まれてきた治療法です。逆に現在行われている臨床試験は将来の標準治療となりうる治療であり、治療の立派な選択肢のひとつであるといえます。 乳がんの標準治療は病期(ステージ)によって異なります。また同じ病期でもがんの拡がりや性質によって治療法が違う場合がありますから、担当医に十分な説明を受けて下さい。 乳房切除術、または乳房部分切除術と放射線照射を行います。術後に温存乳房、あるいは反対側の乳房での再発を予防するためにホルモン療法を行うこともあります。
手術が可能な乳がんです。しこりの大きさによって術式(部分切除術、または両胸筋温存乳房切除術)が選択されます。手術の後、手術で切除した標本を顕微鏡で検索します(病理組織学的検査)。病理組織学的検査によって、がんの大きさ、わきの下のリンパ節転移の数、組織学的異型度(細胞分裂の数やがん細胞の形態によって決められる悪性度の指標。「組織学的グレード」とも呼ばれます)、ホルモン受容体の有無などを調べ再発の危険性を評価します。そして再発の危険性が高いと判断された場合、その再発の危険性の大きさ、年齢や月経の状況、ホルモン受容体の有無に応じて、術後に再発を予防する目的の薬物療法(術後薬物療法)を行います。またがんの拡がりや選択した術式に応じて術後に放射線療法が勧められる場合もあります(術後放射線療法)。

IIIa期の場合、またはII期でもしこりが大きい場合には先に抗がん剤治療を行い、手術をその後に行うことがあります。これを「術前化学療法」といいます。術前化学療法には、乳房のしこりの縮み方によって抗がん剤の治療効果がわかる、またうまく小さくなれば乳房のかたちを残す手術(乳房温存手術)が行える可能性が出てくる、という利点があります。手術と抗がん剤治療のどちらを先に行っても、その順番は再発のしやすさに影響を与えないということがわかっています。原則として手術ができない乳がんです。薬物療法、放射線療法を行ってしこりが小さくなり、手術が可能になれば手術を行う場合もありますが、この病期における手術の意義はまだはっきりしていません。薬物療法を行う前に乳房のしこりに対してがん組織の性格を調べるための「生検」(しこりの一部分、またはしこり全体を採取し、病理組織学的検査を行うこと)を行います。病理組織学的検査の結果に基づいて使用する薬を選択することもあります。乳房のしこりか転移病巣の生検を行います。この病期は全身にがんが拡がっている状態なので、手術によって乳房をとることには意味がありません。再発した乳がんと同様に、病理組織学的検査に基づいて薬の治療すなわち全身治療を行い、がんの進行を抑え、がんによる症状を抑えます。骨転移や脳転移などによる部分的な症状を和らげ


肝臓がん看護

るため、放射線照射や手術が行われることがあります。再発乳がん
乳がんの手術をした場所やその近くだけに再発した場合(局所再発)には、その部分だけを


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手術で切除したり、放射線治療を行ったりすることもあります。
遠隔転移が認められた場合には、がんは全身に拡がっているので、原則として全身治療すな

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わち薬物療法を行い、全身に散らばったがんが増えるのを抑える必要があります。薬の治療は、がんの拡がりや乳がんの性質に応じて選択されます。がんが遠隔転移をきたしている場

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合には病気を完全に治すことは困難です。がんの進行を抑えることと、転移によって出る痛みなどの症状を和らげ、なるべく日常生活を支障なく送ることができるようにすることが治

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療の目的となります。治療にあたっては治療効果と副作用のバランス、そして何よりも患者さん自身の価値観が重要です。日ごろから担当医とよくコミュニケーションをとり信頼関係


肝臓がん看護

を築くことが非常に大切です。
症状をとるためには、全身的な薬物療法の他に病状に応じて局所療法も行います。痛みや骨


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折、神経圧迫の危険のある骨転移部位に放射線治療を行ったり、がん性胸水、腹水により呼吸困難や腹部の張りが強い時には、針を刺して水を抜いたりします。骨転移により神経が圧

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迫されたり、骨折した場合には整形外科的手術が行われることもあります。また、脳に転移した場合には放射線療法や手術が行われることもあります。